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怒りの欠如
君のせい……
曇り空の君を横目に
歩くこの道は
もう何度繰り返しただろうか……
そう何度も繰り返した……
そして
雨は降る
降らせてしまう……
責めたい気持ちもある……
すぐに降る雨に……
けれど僕はまた
黙り込む
口を開いたら
もっと君を
傷つけてしまいそうだから……
だから僕は堪えていた……
でも
もう堪える必要もなくなった
怒りに似たその感情は
いつの間にか
僕の中から消えていた……
どうやって怒っていただろうか……
怒り方を綺麗に忘れてしまった……
そう
全ては
君のせい
君のために……




