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雨と優しさ
降る雨は止むことを知らず
地面を叩く
足元には水溜り
小さかったり……
大きかったり……
私の囁きは雨に負けて
あなたの声もまた
雨にかき消された
それでも感じた温かさは
まるで晴れた春の日のようで……
私を包んでくれる
雨が降ればあなたとの距離は縮まる
右隣のあなた
傘を差してくれるあなた
相合傘なのに
あなたはいつも右肩が濡れている
ちょっぴり申し訳ないのだけど
それでもただ
それだけのことで
あなたの優しさを感じる
いつもは目には見えないけれど
雨の降る日
私はあなたの優しさをちゃんと感じている……




