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一目惚れ
駅のホームで
すらっと立ち尽くした君がいる
長い髪はひらひらと風で靡く
薄い明るい色の服を着た君
そんな君を横目で眺める
手で髪を押さえる仕草
スマホを片手に立つ姿
そんなありきたりなこと
スマホを眺める君は
僕には気付かないけれど
それでもいい
君を見ているだけで僕は
なんだか救われている気がする……
願うなら君に届けたいこの想い
叶うなら君とちゃんと出会いたい
祈るなら君に声をかけてほしい
僕はいつまでも待ち続けてしまう
自分にそれらしい言い訳をして……
それがダメなことだとわかっていても……




