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あの日と君と……
憧れた君が
風の如く過ぎ去る
遠い過去へと……
僕なんかじゃ届かないところへ……
思い出される記憶
突然降り出した雨に打たれる
濡れた制服
濡れた髪
そんな僕に
傘を添えてくれた君
あの日を思い出すほど
なぜだかとっても温かくなって
なぜだかとっても苦しくなった……
君の優しさが眩しい
それどころか痛いんだ……
胸にぐっと突き刺さるみたいに……
もうどうしようもないんだ……
毎日
そう毎日ずっと
この痛みから逃げられないんだ……
もう嫌だと思っても
辛いと思ってもどうしようもないんだ……
それが君を好きになった僕の背負う責任なのだから……
もう誰もいらない
君がいればそれでいい……
それだけでいい……
僕はあの日のように
雨に打たれては
君が来ることに期待した……
もう来ないことなんてわかっているのに……




