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映し出される現実
君を最後に見たのはいつだろう……
ふと夜空を眺め
そう想う
静まり返った街
街灯の光だけが
ポツリポツリと
ぼんやり僕の影を
地面へと映し出す……
ただそれだけ……
こんなことすぐに慣れると
そう想っていた……
それなのに……
なぜこんなに胸が痛い……?
なぜこんなに
どうしようもなく悲しくなる……?
たかがそれだけじゃないか……
そう言い聞かせる自分がいる
でも……
言い聞かせれば
言い聞かせるほど
どんどん胸の痛みが増すばかり……
僕は耐えることをやめた……
いや
耐えられなくなった……
溢れた涙は
街灯の光で
まるで宝石のように落ちる……
君を失ってようやく……
気付いた……




