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雨の日の恋
五月雨が僕に語り掛ける
春の終わりを告げて
夏の始まりを予兆させる
しとしと降り続ける雨に
なぜだか今日も想い馳せる
君と出会ったあの日も
こんな天気だった
傘を忘れた僕
傘を忘れた君
緑に囲まれた公園にある
屋根付きベンチで
僕たちは雨宿りをする
気まずさに耐えかねて声をかけた
ただそれだけだった……
ナンパみたいだなと
今の僕は鼻で笑う
でも 君はそんな僕に
煙たがることもなく普通に接してくれた
君の笑顔が
君の声が
今もまだ忘れられない……
これが恋……なのかな?
今日も君は僕の知らないどこかで
周りの人を幸せにしているのだろうか……
僕は雨が降る度に
このベンチで雨宿りをする
あの日の君にまた会うために……




