114/365
交わらない二人
桜が散った
想いも散った
言葉も散った
春なのに肌寒い夜
君の後ろ姿でまた寒くなる
追いかけても
追いかけても
届かない……
君の気持ちを包み込みたい
想いを受け止めたい
言葉は苦手だ
照れてしまえば嘘をついてしまう
逆のことを言ってしまう……
訂正の言葉には力はなく
それを言ってしまった事実だけが
チクチクと胸の奥を刺す
君への想いが僕自身を殺しそうなほどに……
静かな風が吹く
冷たく寂しい気な風が吹く
君の気持ちのように……
僕の気持ちのように……
素直になれない僕たちの交わる場所を探して
僕は今日も君の後ろ姿を見送るよ
君は今日も僕の言葉を待つよ
さよならで締めくくられる毎日に
いつか終わりが来ることを信じて……




