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いつか届くと信じて……
届かぬ声も
いつか届くと信じて……
部屋の電気が消えるように
僕の声も消えてゆく
目の前の君にすら届かない……
悲しい告白
君は僕にすら気付かず
一人涙を流し続ける
無力な僕になす術はなく
虚しさと悔しさが
じわじわと僕を犯す
虚ろな月は嘲笑い
夜空に広がる星はそれに合わせて
手を叩いている
何が楽しいんだ……
誰かを想って
その想いが届かないことが
そんなにもおかしいのだろうか……
届け……
届け……
君にこの想いよ届け……
もうこんな夜はうんざりなんだ
一人ぽっちの夜……
君の面影が映るキッチンも
いつもそこにいるはずの食卓も……
もう戻らぬ日々とわかっていても
僕は知らない……
一人真っ暗闇の部屋で
寂しさをこぼす……
いつか君に届くように……
いつか君に会えるように……




