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天気雨
埃っぽい匂いが漂う
雨でも降るのだろうか……
オレンジ色に輝く夕日は
僕の予想を馬鹿にする
ポツッ
地面に小さなシミができる
次第にそのシミが地面を犯してゆく
地面がシミで満ちた時
やっと雨だと気付いた僕がいる
夕日は今もなお輝いたまま
雨曝しになったガラクタに
僕の姿を重ねた
しかし
無数の雨粒はガラクタの周りで
キラキラと輝きを放つ
似た者同士な僕とガラクタは
似たものではなかった
動けぬガラクタ
動かない僕
これじゃどっちがガラクタかもわからない
情けない自分が水溜りに映る
あぁ やっぱりダメなんだな……
腹立たしいほどに夕日は輝いていた




