ピエロ
俺は思う。
彼女はまるで、ピエロのようだ。
……ピエロ。
道化師。
笑顔の仮面をつけてみんなを笑わせる。
でも仮面の下の顔は、誰も知らない。
そんなところがそっくりだと思う。
彼女の付けている仮面は、大抵のことでは傷付かない強い少女の顔。
その仮面で、過去に背負った傷も痛みも、全て覆い隠している。
自分の脆さ、弱さを誰にも見せないように、守っている。
仮面をつけていれば、彼女はいつだって明るくて強気で。
傷付いても平気なフリをして笑っている。
でもその下では?
……誰も気付かないところで、たった独りで泣いているのだ。
彼女は言う。
『みんなの中では私はいつも笑ってる存在だもん。
それなら私は、みんなが望む私でいなきゃ。』
本当にピエロのようだ。
笑いたくもないのに、周りのために笑って。
それが自分の役目だと、存在意義なのだと、信じ込むことでしか自分を守れない。
彼女は強くなんてない。
本当は誰よりも弱い、普通の少女だ。
────もう、やめてくれ。
笑わなくても良い。
望まれる姿でいる必要なんてない。
貴女は貴女のままで良い。
誰が何と言おうと、俺は貴女を
否定したりしないから……────
だけど、いくらそう思っても彼女には届かない。
言葉にしなければ、何も伝わらないのだ。
だから俺は今日も周りに合わせて笑う。
まるで彼女の仮面に気付いていないかのように振る舞う。
……そう、彼女だけじゃない。
俺だって同じ、滑稽なピエロなのだ。
とても読みづらかったと思います……。こういった所に投稿するのは初めてなので、どういう文章が読みやすいのか、どう表現すれば伝わるのかがイマイチ掴めていなくて…(´;ω;`)
せめて石を投げられずに済むものが書けるように努力していきます。
こんな拙い文章ですが、最後まで読んでくださった方、ありがとうございましたm(_ _)m