実装試験1
定期的に行われるサーバーメンテナンス。そのタイミングで、マナは次回に実装予定のアイテムなどの練習をしている。
「こ、これは!?」
マナは端末のある言葉を見つけて目を輝かせた。
そこに書かれた文字、それは【ペット実装試験】。以前から実装予定がありながらも、動物をデータ化し再現するのに手間取っていたらしい。現実ではアレルギーの関係で飼えない動物もゲームの中でなら飼える。情報だけは先行して発表していたためにプレイヤーの期待も多かった。
最初という事でまず、犬・猫・鳥が選ばれた。マナはその全てを試し、実装に相応しいかを見定める仕事にかかる。
三種類を同時に試すの大変なので、まずは犬から試してみる。マナは近くの広場に移動し、端末を操作して用意された犬を呼び出す。
「ワンッ!」
元気よく吠える犬は、白色の体毛で中型犬ほどの大きさだった。
尻尾を振りながら、マナに近づくと足元に座る。その可愛さに、おもわずしゃがみ込み抱き付いた。
「カワイイー!!
モフモフとした手触りを三分ほど堪能したところで、犬に名前を付ける。
「名前は【ラーフ】で良いですか?」
「ワン」
気に入ったようなので、実装試験を開始する。
やることは一つ。実際に遊んでみたりしながらコミュニケーションを取り、システムの不具合が無いかを確かめる。
フリスビーを端末から取り出し、軽く投げて見る。
勢いよく放たれたフリスビーをラーフは全速力で追いかける。だんだんとフリスビーに追いつき、ジャンプしてキャッチした。
フリスビーを口にくわえ、トコトコとマナのもとに帰ってくる。足元まで戻ってくるとフリスビーを放し、また座る。
「お利口ですねぇ」
頭をなでると嬉しそうに尻尾を振る姿が、また可愛らしい。
数回フリスビーをしてから休憩に入る。
「この調子なら問題なさそうですね」
まだまだ触れ合い足りないが、時間も限られているので次の動物に移る。いったんラーフを端末に戻し、やすらぎに戻ってから鳥を呼び出した。




