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休日ランチ

続編を書いてみました。


この作品を面白いと思ってもらえるように頑張りますので、最後まで読んでもらえたら嬉しいです。


投稿ペースは一週間に一話を予定しています。


よろしくお願いします。

 ふう、完成ですね」

 そう言って【マナ】はランチ用の【肉じゃが】の鍋の蓋を閉じる。


 ここはプレイヤーの五感を百パーセントゲーム内で再現する、完全体感型VRMMORPG【プログルブ】。

 そして、このゲームに常駐している『AI』、つまりは人工知能。それを兼ね備えたプログラムキャラクター、識別ネーム【MA7】・キャラクターネームは【マナ】。

 彼女が居る場所は自分の店舗、【喫茶店やすらぎ】。

 何故AIが店舗を経営しているかと言えば、プログルブはマナの開発者が彼女のAIの性能向上を目的に、コミュニケーション商業施設を与えて経過を見ると言う長期プランだ。


 マナは基本的に睡眠を必要としない。そのため客足の途絶える時間、現実時間の午前三時あたりから、その日のランチの準備をしていた。

 今日のランチは【肉じゃが】【から揚げ】【生姜焼き】の三種類。

 先ほどまでは唐揚げと生姜焼きの下ごしらえをして、先ほど肉じゃがも完成した。今度は副菜の【きんぴらごぼう】に取り掛かる。

 冷蔵庫からニンジンとゴボウを取り出し、丁寧に洗って泥を落とす。たわしでゴボウの皮を剥き、『ささがき』にして水にさらして灰汁を抜く。ニンジンは皮を剥き、歯ごたえが残る程度に太く千切りにする。

 フライパンに火を付け、油を少量敷く。

 ゴボウの水気を取り、ニンジンと種を取った乾燥唐辛子を一緒にフライパンに入れる。

 材料がしんなりし始めたら、酒・醤油・砂糖を入れ、暫く炒め続ける。

 ゴボウとニンジンに色が着いたら、味見をしてみる。

 ポリポリとした食感と少し濃い味で、白米が欲しくなる美味しさ。

「ご飯と一緒に食べれば良い具合のしょっぱさですね」

 もう一回味見をしたい衝動を抑え、蓋を閉じる。


 午後、今日は土曜日とあって、朝から随分とプログルブが賑わっていたので、ダンジョン帰りのプレイヤーたち喫茶店やすらぎに集まって昼食を取っていた。


「すいませーん。こっちに【肉じゃが定食】と【から揚げ定食】と【生姜焼き定食】一人前づつお願いします」

「はーい。少々お待ちください」

 男性客三人のテーブルから注文が入った。

 マナは冷蔵庫から、唐揚げ用の鶏肉と生姜焼き用の豚肉を取り出す。

 鶏肉に片栗粉を付け、油に入れる。そして豚肉を五枚油を敷いたフライパンに並べる。

 その間に副菜のきんぴらごぼうと、作りおいておいた卵焼きを其々に並べる。

 唐揚げの様子を見ると軽く色付き始めている。

「もう少しですね」


 生姜焼きの方も見るが、こちらももう少し。

 今、厨房では良い匂いと音が立ち込めている。生姜と豚肉、から揚げのスパイスの匂いがあり、ジュージュー、パチパチと音を立てている。肉じゃがの蓋を開ければ甘いような、しょっぱいような湯気が立つ。

 良い色に揚がったから揚げと、焼き色の付いた生姜焼きを皿に乗せ、肉じゃがも器によそう。


 最後にご飯とみそ汁をよそい、それぞれの定食が完成した。

「お待たせしました~」

 そう言ってマナは彼らのテーブルに料理を並べていく。

「おー、美味そー!」

「俺一人暮らしだから、誰かの手作りって嬉しいんだよなぁ」

「あれ? お前彼女いたよな。作ってもらえよ」

「こないだ別れたよ」


 ワイワイとテーブルを囲みながらの食事が始まる。


「この肉じゃがイイ感じに味しみてて米が進むな!」

「マジか。から揚げ一個やるからジャガイモくれ」

「俺にも少しくれ」

 互いに少しづつ味を見ながら、美味い美味いと食を進め、二十分ほどで全てを食べ終えて、一息つきながら明日の話をし始める。


「明日はパーティ全員集まるから、朝からボス戦だよな。何時からだっけ?」

「朝八時。遅刻すんなよ?」

「そうそう。壁役のお前が遅刻したらシャレになんないからな。今日は一九時くらいに寝たらどうだ?」

「いやいやいや、折角の休日なんだから、深夜まで起きるよ俺は」

「遅刻確定だろ、これ」

 笑いながら三人の会話は続いた。


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