第4話
「そういえば、聞いた?」
「何をですか?」
とルイカが不思議そうにおばさんに聞いた
「まだ、王子様のお相手が見つかって居ないみたいなのよ」
「王子様のですか...」
ルイカが少し困ったような顔をした
「えぇ
早く決まったらいいわよね~」
「そうですね」
「もしかして、城下から選ばれたりして」
「いや、それはないだろう」
そこには、体格のよい男性がいた
「あっ、おじさん」
「やぁ、いつもの頼めるかい?」
「はい、ちょっと待っていてください」
そういって、ルイカは奥に入っていった
「あれ?
奥さんはどうしたんだい?」
「それが、腰を痛めてしまってね
店の会計は出来るんだが、花を買いに行くのは少し無理そうだったから」
「それで、変わりに来たのかい」
「あぁ、そうなんだ
話しは変わるがそれはないだろう」
「でも、王子様しだいだろう?」
「機会がないだろう?」
「それもそうだけど...」
そこに、ルイカが頼まれたものを持って戻ってきた
「はい、おじさん
いつもの」
「おぉ、ありがとう
まぁ、もし、城下から選ばれると言うのなら
私はルイカちゃんを推薦するかな?」
「えっ、私ですか!?
無理ですよ!!」
「何でだい?
私も賛成だよ
働き者だし、気配りも出来て、可愛いし、優しいし
言うことないじゃないかい」
そう言うと、少し困ったように
「私は、貴族の娘じゃありませんし
王子様には不釣り合いですよ」
と言った
「でも、決めるのは王子様なのよ?」
「私のありのままの姿を見られてもなおと言われるのなら
その時は私も考えますよ」
そう言いきると
おじさんとおばさんはお互いに顔を見合わせて
「その時は、ちゃんと自分の本心に従って決めるのよ?」
と言われ
「はい」
と苦笑ぎみに言った
「大丈夫だ
ルイカちゃんなら」
「ありがとうございます」
「それじゃ、私らは帰るとするかね」
「いつもありがとうね」
「また、お越しください」
二人の姿が見えなくなって
「王子様か...」
少し考えるように呟いた
(私のような市民が王子様の目に止まるわけないよね)
「さぁ、仕事、仕事っと」
その時は、王国には1つの綺麗な虹がかかっていた
国民はとても綺麗だと思っていた
しかし、王様と王女様、ローは違うことを考えていた
国に、これから何かおこると
しかし、それは良いことか・悪いことかは誰にも分からない
なぜなら、それはまだ誰一人として知らないからである