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001.side-S

side-Sは妹視点です。


―イントロダクション―

 私は兄が好きだった。

 生まれたときからずっと。

 一生に一度の大きな話。


−プロローグ(S)−


 私には兄さんがいる。強くて、格好よくて、勉強が得意で、スポーツもできる万能な兄さんが。それに性格も優しい、文句の付け所がないほど良い兄さん。

 生まれたときからそばにいて、今もずっとそばにいてくれている。

 お父さんとお母さんが転勤する時も私は行きたくない、といったら兄さんだけは傍に残ってくれた。兄さんも行きたくなかっただけのかもしれないけど、私は兄さんが隣にいてくれるならそれでいいと思っている。

 兄さんはしっかりしてるし、お父さんとお母さんもすごく信頼していたから渋々ながらも許してくれた。だから今は兄さんと私、広い家に二人きり。何だかとっても嬉しかった。

 兄さんは私の中で一番。友達には兄偏愛者ブラコンって言われたり、からかわれたりするけど、それでも兄さんの優先順位は一番。もう、変えられない。もう、変わらない。

 だから、兄さん。

 兄さんの優先順位の一番は私にしてね。いいでしょ?

 お願い、兄さん。

 兄さんの大切なものは私だけにしてね。いいでしょ?

 だから、お願い。

 お願いだから、兄さん。

 私の傍にずっといてね、兄さん。

 私だけのものでいてね、兄さん。

 他には何も望まないから……。望まないから……。

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