その2
文法など一切気にせず書いています。
読めればいいやーですね。
この世界に飛ばされて、いや、落とされて? 迷い込んで? うん、どうでもいいや。この世界に来ちゃったのは私含め六人。私、彼、友人AちゃんBちゃん、A君B君だ。
学校帰りにカラオケにでも行こうか、というところまでは覚えてる。いつのまに眠っていたのか目覚めた時には小さな村(名前無し)のすぐ近くにいた。
恐る恐る村に入り気づいた、明らかに日本じゃない、それなら外国? それもない。いくら田舎でも家の裏にトイレ(ただの穴+申し訳程度の木の壁)は無いわー。あれか、肥料か、肥溜めか。
Aちゃん「過去にとばされたのかな?」
かな? じゃないよかわいいなもう。
彼とBちゃん無言。
夢だこれあはは、とでも思ってるんだろう。
A君B君「異世界トリップ!? マジか!? キタコレ!!」
キタコレとか古いよ死語だよ。と言うかそんな専門用語でるのか、オタクかオタクなのかニ人は。
私? もちろん泣いてたよ。
村長さんに保護されてしばらくして……
なんとA君B君に旅に出ようと誘われた、アホか。
なにがとりあえず大きな町に行って情報を集めようだ死ぬぞ。情報ってなんだよ、魔法か魔法的なナニカか? この世界魔法なんて無いぞ? それに町まで何日もかかるらしいぞ? 野宿だよ? 外には危険な野生動物もいるんだよ? うん? 町まで仕入れに行く人について行く? その人に六人も守ってもらうのかよオイ、その人死ぬぞ? 多分、私たちも全滅するぞ? その人は一人だから逃げ切れてるんだよきっと。
的な事を言っては見たのだが、聞き入れるわけもなく行ってしまった。驚く事にAちゃんBちゃんも一緒にだ。男子ニ人ならともかく女子ニ人は間違いなく足手まといだろ何考えてるんだよホントにもう。
さようならそこまで親しいわけでもなかった友人たちよ。
そういえば彼は何で残ったんだろう?聞いてみた。
「お前一人残して行けるわけ無いだろ、馬鹿か。それに村長さんに恩を返すんだよ、俺はこの村で働くぞ」
おおう。
まともだ、まともだよこの人。泣けるわ。だが誰が馬鹿だふざけんなーと言い返そうとしたところで撫でられた。
「だから泣くなって」
え?気づいたら本当に泣いていた。安心したのかな、一人残されたら不安どころじゃないしね。恥ずかしいわ……でも惚れないよ。
そして次の日のお昼ごろ、お芋らしきものをもそもそと食べてると、例の四人を連れて行った商人さんらしき人が帰ってきた。おやまさかー
怒ってる、怒っていらっしゃるわ。何だあの馬鹿どもは、死ぬところだったぞ、と。
村長さんと村長さんの奥さん、私、彼とで話を聞いてみたら、おとなしい野生動物に殴りかかって食い殺されたとの事。え?なにそれこわい。
ビフリ?ビフル?とか言う大きなダチョウっぽい動物らしい。むやみに近づかなければ決して危険な動物ではない、肉は美味で狩りの対象にはなるが、筋肉ムキムキの男が弓や罠を使いやっとーと言った感じの強さ、その地を走る強靭な足で蹴り飛ばされたらムキムキマッチョ狩人でもほぼ即死らしい、怖いわ。
その説明中に護身用に持たせていた木の棒で殴りかかって行ったとか。護身用とは言っても実際は登山者が持ってるような杖のことなんだろう。まさか本当に自分が小説の主人公にでもなったと思い込んでいたのか。
B君が蹴り飛ばされて、A君が頭を食いちぎられたところで我に返り、全力で逃げ出したんですって。女子ニ人も間違いなく生きてはいないだろう。
村長さんは見ていて気の毒なくらい頭を下げ謝っていた。まさかそんな馬鹿げた行動をするなんて夢にも思わなかったはずだ。私も思わなかったし。
「これが現実よね」
就寝前彼に言ってやった。
翌朝の彼、目のクマが凄い、眠れなかったんだろうね。