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その14

しばらくは大きな山も谷も無いほのぼの話が続きます。

マンネリ気味に見えますが、全て必要な話なので……



「はぁ……。何だったんだよ一体……」


 夕食後のお勉強時間、彼はとても疲れているようだ。


「ふふ、私にもよく分からなかったけど、面白かったからよしとするわ」


「面白くねぇよ……。村長さんからは何か軽い殺気のようなものを感じたぞ」


 ほほう殺気とな、さすが異世界だ。関係ないか。


「知らず知らずの内に、何かしちゃってたんじゃないかな?」


 テーブルマナーとか? 何かやってはいけないような事でもあったんだろうか。


「それなら教えてくれそうなもんだけどなぁ……」


「あー、そうだよね」


 あの二人なら怒らずに、まずは優しく教えてくれるはずだ。


「考えてもしょうがないか……。よしっ、んじゃお勉強といきますか」


「うん。今日はね……」





 毎日のお勉強。国語数学英語その他、もちろんそんな物の事じゃない。この世界の常識や、意味の通じなかった単語など、気になった事、分かった事を教えあい、考えるのだ。

 最近はもう二人ともこの世界にかなり慣れてきたもので、あまり新発見、疑問は多くはなく、大体は世間話のような軽いものになってきているのだが、それでも毎日続けている。慣れたとは言ってもこの村の中だけのことだしね。


 それに、彼と軽い冗談を交えながら、難しい言葉など考えずに話せるのは楽しいんだ。




「そういや、お前が何が好きか、とかたまに聞かれるんだよな」


「うん? どういう事?」


 私の好きなもの? そんな事聞いてどうするんだろう。


「いや知らないけどさ、一応お前が好きそうな食べ物教えといたよ」


「好きな食べ物って……、そんな人を食いしん坊みたいに言わないでよ」


「実際そうだろ? 花より団子ってやつ」


 むう、否定できない自分がいるわ。

 好きなもの、好きなものねぇ……


「うーん、言われてみると、ぱっとは思いつかないわよね」


 私も、彼の好きなものは何か? と尋ねられても、同じように食べ物を答えそうだ。後はあれか、可愛い女の子が好きです、とかか。


「だろ? だから食べ物くらいしか思いつかなかったんだって」


「好きなもの……、猫?」


 猫いいわよね猫。大きくなると可愛くなくなる、とかよく言われるけど、それは無いわ。

 あの自由奔放さ、たまに甘えてくる時とかもう(省略されました……全てを読むには『ここ』を押してください)


 押しても何も無いよ! それ以前に押せないよ!



「猫は物じゃないぞ」


 呆れるように言われてしまった。


「今思いつくのはそれくらいしかないの」


 ああ、思い出したら猫撫でたくなってきちゃった。


「犬はいるよな、猫っているのかね」


「どうだろう、大きな町のほうにはいるんじゃない?」


 犬はこの村にも何匹かいるのよね。でも猫は見た事はない。

 何匹? いや、何頭、よねあれは。大きいのよ、大きな犬が苦手な私にはちょっと近寄りがたいサイズだった。イヌコエー


「犬は苦手なんだっけ、いいじゃないか犬」


「小型犬ならそうでもないんだけどね、ここのはみんな大きすぎるのよ」


「大きいったって1mも無いぞ? せいぜい中型犬サイズだろあれ」


「十分大きいわよ」


 中型って言っても60cmくらいあるんじゃない? 私の半分近くあるとか無いわ、怖すぎるわ。


「そうかなぁ……。って、ああ!」


 ポン、と手のひらにこぶしを乗せて何かに納得したようだ。なによ、そのわざとらしい手の叩き方は。


「うんうん、大きいよな、大きく見えるよな。しょうがないよな、お前小さいし?」


 カチーン! 宣戦布告とみなす!


「よーし、表に出なさい」


「あはははは。悪い悪い、冗談だって」


「言っていい冗談と悪い冗談があるのよ、もう……。これでも気にしてるんだからね」


「おっと、悪かった、反省する」


「しなさいしなさい。あなたみたいな背の高い人にはどうせ分からないわ」


 つーん、と横を向いてやる。そういえば前に見た、つーんとしてた奥さん可愛かったな。私がやっても子供が膨れてるようにしか見えないのが残念でたまらない。


「おおい、拗ねるなよ。お前がそうやっても子供がふくれ」


「うるさーい!」


 ぬうううう。どうしてくれようかこやつめ。ええい、覚えてなさいっ。


人物のセリフが読みにくい時があるかもしれません。

これは、実際口に出してしゃべったらこんな感じかな、と思い書いています。

あまり小説向きではないとは思いますが、すみません。

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