私は私の母親が決めた男性としか付き合わないと決めている!
”私は私の母親が決めた男性としか付き合わないと決めている!“
私は物心つく頃から、いつも母親の言う事を聞いてきた。
”母親が言う事は、私にとって絶対!“
母親の言う通りにしたら間違いないと思っていた。
だから産まれてから私は母親に歯向かった事が一度もない。
何を言われても母親の言う通りにしていたのだ。
『”もう優和も大人の女性になったんだから、彼氏の一人ぐらいは
作らないとね。“』
『えぇ!? 彼氏?』
『”大丈夫! ワタシが優和の彼氏を探してきてあげるわ。“』
『・・・で、でも、まだ彼氏なんて、』
『優和はお母さんの言う通りにしていればいいの! 分かったわね。』
『・・・ううん、』
・・・別に彼氏なんか欲しくもない私に母親は自分で探して
私の彼氏にすると言うのだ!
そんな事も断る事も出来ない私。
嫌だと何故か母親に私は絶対に言えない。
だから今までも、”母親が見つけて来た彼と別れてはまた母親が探して
きてまた付き合うという事を続けていた。“
そのうち、”私の結婚相手も母親が決めて来るのだろう。“
それさえも私は、母親に何一つ言えない。
『”優和って、彼氏居るの?“』
『・・・ううん、』
『えぇ!? 何処で知り合ったの?』
『”母親が見つけて来た彼氏。“』
『はぁ!? 嘘でしょ? いい歳の女が母親が見つけてきた彼氏と
付き合ってる訳?』
『・・・・・・』
『昔から想ってたんだけど? 優和って母親に歯向かった事ってあるの?』
『・・・な、ないかな。』
『”一度ぐらい自分の気持ちを母親に言ってみれば?“』
『・・・・・・』
『”それって、毒親だよ! 分かってる?“』
『”毒親?“』
『親が子供の人生を全て決めるって言うのが毒親みたいだよ。』
『・・・そ、そうなんだ、』
『”自分の人生なんだから、いい加減! 自分で決めなよ優和。“』
『・・・ううん、』
・・・私は幼馴染の女友達にそう言われて、”ハッとなった!“
確かに私の人生は、”全て母親が決めたレールに乗って進んできた。“
ただそれって? 本当に自分の人生なのか?
母親の都合のいい道具ではないのか?
私は私の人生を送りたい!
そういう気持ちが、”急に溢れて出て来たのだ!“
幼馴染の女友達も、あまり私にこう言う話をしてきた事はない。
ただ、私がちょっと度が超えている感じがしたのだろう。
お酒も入っているし、私の為を想って言ってくれたに違いない!
だから私は私の想いを母親に話す事を決心する!
『”ねえ、お母さん!“』
『うん? どうしたの優和?』
『”私、この家出て行くわ!“』
『えぇ!? ど、どういう事、そんな事は絶対にお母さん許さないわよ!』
『お母さんが許さないとかどうでもいい! 私の人生を私がどうしようが
私の勝手じゃない!』
『・・・ど、どうしちゃったの、お小遣いが足りないならお母さん、
もっと出すわ! だからこんな話、もうしないで!』
『”私はお母さんの都合のいい道具じゃない!“』
『・・・ゆ、優和、』
・・・私はそのまま家を出て、その日初めて家に帰らなかった。
母親は私の携帯に何百件と電話とメッセージを送ってきていたが、
私は携帯の電源を落とし、その日幼馴染の女友達の家に泊めてもらう。
『”とうとう優和も親に対して反抗期がきたのか?“』
『”反抗期って、もう私大人だよ。“』
『大人でも反抗期ってあるんだよ。』
『大人も反抗期ってるんだ!』
『わたしも大人になってから親に反抗してたし!』
『七重は、凄く両親と仲良かったから遅れてきたんじゃないの?』
『かもね! それを言うなら優和も一緒だよ!』
『・・・うん。』
私は、”私の母親が決めた男性としか付き合わないと決めている“
という事をやめると決めた!
母親の言いなりにはもうならない!
私の人生なんだもん! 自分で何でも決めるわ。
だから今日はちゃんと家に帰るわ。
帰ってちゃんと母親と話をして、正式に家を出ると母親に言うの!
独り立ちをしないと私がダメになっちゃう。
誰かの言いなりになって生きる人生より、失敗しても転んでも、
私は私の人生を送りたい!
だから勇気を出して、私は母親に初めて自分の気持ちを全て伝えます。
凄く怖くて体も震えているけど、、、。
それでも私はそうしないといけないと思うから。
幼馴染の彼女に背中を押してもらう為に、背中を強く叩いてもらった。
さあ、私は母親が居る家に帰ってそして、、、。
最後まで読んでいただいてありがとうございます。




