2話 気を使うのは損?
「真田君のお話は勉強になりました。僕が代わりに取ってきますよ」
顔に出てたのか、そう言うとサッと教室に向かって歩いて行ってしまった。
そしてドアをノックして「失礼します」と声を掛けた。
先程まで聞こえていた話し声が止み、「どうぞ!」と返って来た。
(ノックするのも"見てましたよ"と教えるみたいで気まずいんだけど、他に思いつかないし、どうすれば良かったんだろ・・・)
本城君がドアを開けて、僕に取りに行くように促した。
僕はなんて言っていいか分からず、無言でノートを取りに行きすぐに戻った。
本城君は「失礼しました」と言い、ドアを閉めて歩き出した。
「あ、ありがとう。本城君」
「いいえ」
図書室に行く用があったからそのまま別れた。
どうしよう、でも、だってとアレコレ考える様になったのはいつからだっけ?
そうだ、僕には高校受験を控えた兄と、小学校受験を控えた妹がいる。
特に興味なかったから僕は受験なんてしなかったけど、妹が兄の真似して受験したいなんて言ったから、家では僕以外みんな大忙しだ。
お母さんは妹に、お父さんは兄の勉強に付きっきりだし、
「お兄ちゃん、勉強しているから気を使ってやれ」
「マリカが勉強しているから静かにしてね」
こう言われるのが面倒で、下校時間ギリギリまで図書室にいて、帰りに図書館によって宿題終わらせて、夕飯は妹とお母さんの勉強風景を見ながら食べて、終わったら音を立てると怒られるから静かにお風呂に入って9時には寝る。
そんな生活していたらいつの間にかこんなアレコレ気にする性格になったんだ。
図書室に行くまでの道すがら考えてみた。
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