4話 キッカケが欲しいなら
「今でもそんな感じな訳?誰か言ってやんなかったの?突然どうした?ウザいよ?って」
攻める様な感じではなかったらしい。
「今は違う。マズかったって気づいたみたい。注意は、誰もしてない・・・」
中川さんは泣きそうな表情だったらしい。
「だろうな。今だって答えてんの中川だけだもんな。皆黙って見てるだけだったんだろ?」
「・・・・」
何も言えなかったそうだ。
そして、最初に自分がちゃんと注意していればこんな事にならなかったのにと、亜希ちゃんの涙声が聞こえて来た。
「私が調子に乗って迷惑掛けたせいだから、本当にごめん」
鼻を啜る音が聞こえる。
「まぁいくらウザいからってイジメるのは違うと思うし、本人が反省しているんならそろそろ許してやってもいいんじゃないの?」
本城君は再び教科書を読み始め、そう言ったそうだ。
「キッカケが欲しいなら放課後に学級会開いてもいいし。何か手を貸すにしてもさ。無言で動けばいいだけで、別にいちいち声掛ける必要もないしな」
「ドアを開けておくとか、道を塞いでいる奴に声を掛けるとか、取りにくそうにしている物があれば代わりに取ってやるとかちょっとした事でいいわけよ」
「今からやってみれば?もう来るんじゃないの?早川さん」
その時ちょうど私がドアをガタガタしてたから、宮ヶ瀬がトイレを装ってドアを開けてくれたそうだ。
「今、学級委員の西村くんと恩田さんがハルカ先生に相談して学級会を開いていいか聞いてるとこ」
私も全てを告白する覚悟をするべきだ。
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