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青き魔法と呪文

 初めまして、諸伏優と申します。

こちらの物語はルナという主人公が長く痛ましい真っ暗な世界の中でとある魔法と呪文を見つけた。

それは誰かを救う呪文?もしくは自分を照らす光?

さあ、どちらでしょうね。

 私はルナ。小説家になりたい女子高生です。

私がどうして小説家になりたいと思ったのか、それは中学時代に遡ります。

 私は真っ暗な世界にいました。悲しみ、怒り、孤独や劣等感に溺れていました。

その分カクテルや花言葉に惹かれました。

 色とりどりの花に隠された呪文、グラス一杯のお酒に秘められた魔法、

私の興味を奪いました。その呪文や魔法は真っ暗な世界に色を、光を

取り戻すような特別な奇跡でした。

 そしてその奇跡を忘れぬよう黒いドレスの美しい女性のイラストを描き、

この女性をヒロインとした処女作を書きました。

中学時代の友人は

 「この話素敵だね。現実的ではないけど、気持ちが晴れて行くね。」

 とそう言ってくれました。先生方も読んでくださり、

「面白い」「いつか本になったら買いたい!」

などありがたいお言葉をいただきました。私にもこんな才能があったなんてと

驚きました。

 高校生になって、夢を応援してくれる友人や先生がいて、支えてくれる人がいて、

私も処女作もこんなに愛されていると改めて再確認しました。

 今、友人を見ていると私は「もう少し頑張ろう。」「ここでこの子に負けたくない。」

と感じ、友人は良き友であり、良きライバルであると思います。次の作品は友情をベースに

して、、、おっと!これ以上は秘密にします。

 今の楽しみはその友人と一緒に笑うこと、カラオケに行くことですね。

 次、皆に会うときは小説家になっていたらいいなと思います。

 私のクラスメイト達も様々な才能を持っていて素敵な人達です。

 天気に詳しい人、音楽に詳しい人、歌が上手い人、私にはない才能(もの)を持っている

クラスメイトがたくさんいます。

 先生も素敵な方がたくさんいます。

 よく字を間違う先生、つまらない所が面白い先生、お話が上手な先生、

私の語彙が足らなくなるほどたくさんいます。

 もしも小説家になりたいと思わなかったら、私が高校に行きたくないと

思っていたら?また一味違った青春が

あったのかもしれませんね。

 ふと私は原稿を書く手を止めた。

 「ちょっと!いつまで書いてるの?」

 私の友人の声だ。

 「あぁ、ごめん。つい女神が降りてきてね。」

 と私は言った。

 「早くカラオケ行こっ!」

 この友人は歌が上手い。私はその泡沫(うたかた)のような歌声が好きだ。

 また私にはない才能だ。

 どうか夢ならば醒めないで欲しい。

 もし夢ならば永遠に夜明けが来ないように

眠った私の心臓にジンチョウゲの花とクチナシとカスミソウの呪文を

かけて欲しいと願う。

 この青春が朱夏に変わらぬようにXYZ(エックスワイゼット)の魔法を唱えたい。

 でも友人が夢だった美容師になった姿が見たい。そして私の髪を切って欲しい。

 マイナスな考えは私の夜に流して今夜考え(いただき)ましょう。そしてネバダの呪文を添える。

 魔法、、、そうだ!魔女の話もいいな、、いや、今はそれより友人との時間を大切にしよう。

 限りなくホワイトルシアンの魔法に近いこの時間(とき)と私はじっくりと寄り添い、友人の歌声に酔いしれた。あっという間に時間は終わってしまう。

 また明日、また明日と時間は進んでゆく。私は振り向きたいんだ。一度でいいから自分の足跡を見たい。少しは高校生になれたのか、大人に近づいたのか確かめたい。

 ブランデークラスタの魔法は噓つきね。ちっとも時間なんて止まってくれないじゃないの。

 またそれも魔法(カクテル)の美しさ。

 高校生らしからぬ私の発想を好きだと言ってくれるアラスカの魔法を纏った友人にスクリュードライバーの魔法をかけられた。

 ふと私は思った。もし私が取り込んだ「奇跡」の中にカクテルの魔法はなく、花の呪文だけだったのならばきっとこの友人や皆に出会うことはなかったのだろう。もしそうならば今この時

アクダクトの香りに身体(カラダ)と高校生活を委ねよう。

 この生活の終幕(エピローグ)にピニャコラーダ、エバーグリーン、ジプシーを唱えられるように今を楽しもうと思ってる。

 私、今が一番大好きなの!

読みかけの本を静かに閉じた。

「さて、この後どうなるのかな?」



おまけ

呪文

 この話では花言葉のことを指す。

魔法

 この話ではカクテル言葉のことを指す。

ジンチョウゲ

常緑樹。花言葉は「永遠」など。

クチナシ

 ジンチョウゲ科。花言葉は「喜びを運ぶ」など。

カスミソウ

ナデシコ目。花言葉は「切なる願い」など。

XYZ

究極のカクテルという意味の名前。カクテル言葉は「最後」など。

ネバダ

ほどよい酸味と甘い口当たりが特徴。カクテル言葉は「誓い」。


ホワイトルシアン

 名前の由来に諸説あるカクテル。カクテル言葉は「愛しさ」。

ブランデークラスタ

 クラスタはピザ生地という意味。カクテル言葉は「時間よ止まれ」。

アラスカ

淡い緑色のカクテル。カクテル言葉は「偽りなき心」。

スクリュードライバー

レディーキラーの異名持ち。カクテル言葉は「あなたに心奪われた」。

アクダクト

柑橘系の匂いがするカクテル。カクテル言葉は「時の流れに身を任せて」。

ピニャコラーダ

南国風味のカクテル。カクテル言葉は「淡い思い出」。

エバーグリーン

色褪せないという意味のカクテル。カクテル言葉は「晴れやかな心」。

ジプシー

 わりと甘口のカクテル。カクテル言葉は「しばしの別れ」。

 夢を見つけるまで私は何度も何度も与えられた試練、宿命も人生も投げ出したくて、全てが悪に見えるほど深い穴に堕ちてしまっていて何もかも黒く淀んで見えていました。

 明けない夜に夜明けを、アイディアをくれたのは「カクテルに溶かして飲み干すならここでサヨナラ」

という歌詞と金木犀の匂いに隠した私の想いでした。

「もしもカクテル言葉を暗号として使うとしたら私しかいないのでは?」と赴くまま調べてモノクロの世界に色彩を取り戻していきました。いつか処女作の方も載せたいです。それではアビエント。

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