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四季想歌 冬の温もり

作者: 雑食紺太郎

秋に続き、冬を描きました。

皆様は季節にどういう想いがありますか?

冬について思っていることを描きました。

どうぞ、読んで見てください。

白い吐息。


「はぁー」


息を吐くと、目に見えるほどくっきりと白く色づいた吐息が風に乗って消えていく。


「あー、さむい.....」


手と手を擦り合わせて、かじかんだ手に温かな吐息を吹きかける。

家まで遠く、果てしない道が延びているような錯覚まで感じてしまう。


「寒さって怖いな.....」


心の声が口から零れた。

この声がのった吐息も白くなって目の前から居なくなる。


手元にあったものはいずれ無くなる。

確かに存在していた証すら消し去って。

最初から無かったように、誰の目に触れられることも無く消えてなくなってしまうんだ。

寒さは、怖さを連れてくる。

寒さは、別れを連れてくる。

温かなイメージなんて欠けらも無い。

ただ、寒いだけ。

雪の振る街なら、冬を雪を見て感じることが出来る。

でも、雪の降らない町で冬が来ても退屈なだけ。


「また冬が来たか.....」


ため息だけが零れ落ちる。

歩くだけ。

寒いだけの路地を歩いて家へ帰る。

ただ、それだけ。

それだけだと思っていた。


ふと気づいた。

寒さがあるから、温もりを感じることが出来るって。

寒くなければ、温かいことに幸せを感じることは無い。寒い冬は何度も来る。

その度に、嫌になって外に出たくなくなって寒い冬が嫌いになる。

寒いなら、いっそのこと。


「雪が降ればいいのに」


そう言いたくなる。

雪の降らない町の空の下で。


でも、気づけたからいいんだ。

雪の降らない町で寒さに耐えながら、家に帰る。

そこに待ってるのは温かな楽園。


だから、寒さを一方的に嫌わないでね。

寒さは、より温もりを届けてくれる。

温かさを有難く思わせてくれるものが、寒さだから。


「責めるだけじゃダメだよね.....」


自分の今までの気持ちを少し反省しながら、これからも度々同じような気持ちになって同じことで反省するんだろうなって、そう思うと何だか可笑しくなって笑ってしまう。


「あぁ、寒さって面白いな.....」


また、歩く。

寒い空の下で。

温かな場所を求めて。


いつか出会える温かさのために寒さを受け止めて歩き続けよう。

きっと見つかる。

自分だけの温もりが。


だから、ありがとう。

そう言おう。

寒さに感謝を。


「ありがとう、またね。」


温かな場所で幸せを。

どうでしょうか?

それぞれ思うことがあるでしょうが、心に留め想いとして昇華してください。

あなたの気持ちはあなたのものです。


これからもよろしくお願いします。

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