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第一話 緋色の輝き 第五章

 ヒラリとかわした俺の背後でさっきまでお世話になっていた椅子が木っ端(こっぱ)微塵みじんの憂き目に遭っていた。砕けた破片が大男の持つ破壊力を示していた。

 こんなパンチをモロに喰らって平気でいる自信はない。多少鍛えていたとしても人間というものはさほど防御力は上がらないようにできている。

 やれやれ…… 面倒くさい話だ。

 とその時、何の前触れもなくゾクッと背中が寒くなるような「いやな予感」を感じた。俺の心が危険信号を発している。

 今の一撃で大男の実力は見切った。負けることの方が難しい相手だ。それでも奇妙な感覚が頭から離れない。

首筋にチリチリと焼けるような感覚がする。……誰かが、誰かが俺を見ている。俺を観察している。どう見ても友好的な視線ではない。何か試すような視線だ。

 大男の攻撃を避けながら、しかも広い方に誘い込みながら視線の主を捜した。しかし片手間で見つかるようなものではない。

 不意に殺気が増えた。真横からレーザーの矢が飛んでくる。

 さっきまでいた場所の空気をイオン化させながらレーザーが虚空に消える。おそらくあの小太りの奴だろう。状況は二対一。相手は飛び道具を持っているがこっちはまるっきり徒手空拳ときてる。が、負ける要素はカケラも存在しない。

 ま、本気を出すほどでもないな。相手の腕前を考えれば結構なハンデと言うところだろう。

力任せの大男のパンチを軽く避けながらポケットに手を入れた。コインを数枚取り出し、続けざまに指先ではじく。狙いは小太りが隠れていると思われる草むら。勘で放ったのだが、運よく命中したらしい。悲鳴とともにレーザーが止んだ。


「あ、あにぎぃーっ!」


 大男も悲鳴のぬしを察したらしい。荒削りな顔に驚きの表情が浮かぶ。そしてすぐに怒りの形相へと変わった。


「よ、よぐもあにぎを……」


 と、言っている間に俺の足が大男の顎をとらえていた。一瞬、その巨体が宙に浮くと地面の揺れと一緒に大男は母なる大地に優しく抱きとめられていた。少々優しさが足りなかった、という説もあったが。

 大男は頭を振りながら身を起こす。まあ、不意うちの一撃だったから威力は期待していなかったが、それを差し引いてもこいつのタフさは感動モノである。

 間合いを離して身構える。一度動きを止めたし、もう余計な援軍はいない。あとは目を閉じていても勝てる。と最初は思ったが、大男の次の行動は俺の予想外であった。


「お、おで。もっどづよぐなる。」


 そう言いながらポケットから無痛注射器を取り出すと自分の首筋に押しあてた。中の白く濁った液体が吸収されていく。

 お?


「お、おで。むでぎになるんだぁ……」


 語尾が徐々に人の声とは思えない唸り声に変わる。それと同時に大男の身体が変化を始めた。

 ただでさえ豊富な筋肉がそのボリュームを更に増した。それにつれビリビリと服が破れる。その下の肌には真っ赤な血管がビクビクうごめいている。常人の姿ではない。俺の目の前で大男が怪物へと変化しようとしていた。

 その怪物が拳を振りあげた。前よりスピードが増している。考えるよりも先に体が動いていた。

 本能が俺を助けた。もう一瞬遅れていたらペシャンコにされていただろう。怪盗フェイク、殴られて死亡では情けなくて涙が出る。これは本気を出さないとマズいかも知れない。

 しかし、それにも一つ問題があった。俺の本気はハッキリいって常人の動きではない。怪盗フェイクの時は問題ではないが、今の俺は飽くまでもジークである。下手に本気を出してジークと怪盗フェイクが同一人物だとばれる可能性もある。せめていつものコスチュームを着ることができれば……

 それにしても、さっき奴が自分に注射したのはいったい何なんだ? 筋力強化剤のたぐいかも知れないが…… 

 ふと、俺の頭に不吉な考えがよぎった。もしかして……

 その時、再び頭上から殺気が襲いかかってきた。わずかに遅れて拳が降ってくる。かわしたつもりだが前髪が数本宙を舞った。パンチの起こした風圧だけでこの威力のようだ。

 おそらく、というか十中八九間違いない。あの薬は「悪魔の囁き(デビルウィスパー)」だ。実際見たことがあるわけじゃなかったが、俺の記憶にこれほどの効果をおよぼす薬は存在しなかった。ここ数日のことも考えると可能性としては一番高い。

 防戦一方になりながら打開策を考えていた。本気は出せない。かといってこのまま逃げ回っていてもこっちの体力が切れたらそれまでである。

やれやれ……


「ジーク!」


 後ろから聞きなれた足音とともにジャニスがやってきた。そして目の前の怪物と化した大男の姿を見て、俺の後ろに隠れる。


「な、なんなの。あれ……」


 背中に少女の震えが感じられる。正直言って俺もあんな化け物のような相手は始めてだ。できれば遠慮したい。

 大男の視線が一瞬ジャニスに向いた。その顔が(おそらく)好色そうに歪んだ。大男がまた動いた。今度の狙いは…… 俺じゃない、ジャニスだ!

 彼女は俺ほど速く動けるわけではない。そのわずかな遅れの方向に大男の目が移動していた。

 ……そうか。アレは人間の本能的な欲求を表面化させるという。簡単に言えば、睡眠欲に食欲、そして性欲を優先するわけだ。ってことはさっきまでは俺に対する攻撃本能であったが、今度は…… あえて言うことでもないか。

 うーん、やれやれである。


「ジャニス、跳ぶぞ!」

「え?」


 返事も聞かず、持っていた煙幕弾スモークを地面にたたきつけた。視界が白く染まる。まだ反応しきれないジャニスを腕に抱えて大きく跳躍した。軽く五メートル近く空を飛んだ、と思う。そこから走って俺達はさっきのファーストフードの店の屋根の上で一息ついた。


「何なの…… あれ……」


 急な跳躍に巻き込まれて一時的なブラックアウトになったジャニスが頭を振りながら口を開く。少し青ざめた表情をしている。遠くで俺達を見失った怪物が煙幕の中で右往左往していることだろう。

 少し派手にやりすぎたかも知れない。今の騒ぎでいずれ人が集まってくるだろう。ただでさえ賑わっていた遊園地なのだから。

 とりあえず次の手は……


「ジャニス、銃持ってるか?」

「え? は、はい。」


 肩にかけていたポーチから小振りの拳銃を取り出す。彼女の手には十分な大きさだが、俺にとっては玩具のようなものである。それでも当たりどころが悪ければ人を殺すこともできるシロモノだ。

 ジャニスに動かないように言うと、俺は屋根から飛び降りて薄れてきた煙幕の方を見る。怪物までの距離はゆうに百メートルを超える。こんな銃では完全に射程外だ、と言っても弾が消滅するわけではないから命中する可能性もある。

 軽く銃口を上に向け、風を読む。風は右から左。照準を少し右に補正した。

 いや、俺の勘がもう少し斜め上と指示した。勘の赴くままに肩、肘を動かす。人差し指がトリガーに触れた。ジャニス用の銃だからトリガーは軽い。銃口を狂わせないようにそっと引き金を絞った。

 パシュッ、という音とともに弾丸が発射された。一瞬の間ののち、奴がこっちを振り向く。どうやら当たったようだ。正直なところ俺も当たるとは思ってなかったんだけど。

 奴の低下したおつむでも俺に対する攻撃本能を思いだしたらしい。再びこっちに向かってくる。その間に俺は後ろのファーストフードの店の店員と客に逃げるように叫んだ。最初は訝しげにしていたが、迫ってくる怪物の形相を見て蜘蛛の子を散らすように逃げて行く。まあ、当然だろう。

 俺は向き直り続けざま奴に向かって引き金を絞った。距離が近づいてきたからほとんど狙う必要はない。肩や腹に命中することはするが…… 効いた様子がない(とほほ)。

 ……よーく考えりゃ、俺がこんなのと喧嘩する理由がないような気がしないでもない。小口径とはいえ、まかりなりにも拳銃の弾を生身に喰らって平気でいるなんて…… やっぱり詐欺だよなぁ。泥棒の俺が言うのもなんだけど。

 怪物と化した男がつかみかかろうと腕を伸ばしてくる。その鼻先で今度は閃光弾フラッシュをたいた。真っ白な闇が視界を覆いつくす。が、それはほんの刹那せつなのことであった。しかし俺はその刹那の間に素早く足払いをかけ、ジャニスの待っている屋根の上に飛び上がった。

 目標を見失い、しかも足を払われた怪物はつんのめって頭から店に突っ込む。ドアが砕け、ガラスが舞った。でも怪我らしい怪我をしているようには見えない。丈夫ですこと。

 それから俺の予想通りのことが始まった。奴は店内に残る食べ物の臭いに敏感に反応し、その食欲を満足させるために手当たり次第に食物の摂取を始めたのだ。あいつの胃袋にどれだけの容量があるか知らないが、これで時間を稼ぐことができるはずだ。その間に俺達に何ができるかが問題だ。

 ああ…… 俺って底抜けのお人好しなのかも知れない……


「さて、どうしよう。」

「何かいい手はないの?」


 期待と不安の入り交じった目でジャニスが俺をのぞきこむ。


「……ない。」

「…………」


 軽いジョークのつもりだったが意外と受けなかったようである。ため息をつくジャニス。

 俺だって分かっている。知っている限りの知識では悪魔に囁かれた人間は薬の効果が切れるか、物理的に動けなくなるまで暴れ続けるはずだ。

 いくら本気を出したと言えども、素手の攻撃力などたかがしれてる。昔、ジャニスの前で見せた床割りの芸みたいな技もあるが、あれには何秒かの集中が必要だ。あいつの前でそんなことをしても結果は火を見るより明らかだ。せめて愛用のレーザーソードか銃があれば打つ手はあるんだが……


(ジーク……)


 ん?


「呼んだ?」

「いえ……」

(ジーク……!)


 俺を呼ぶ声がどこからか聞こえてくる。辺りを見回しても誰もいない。


『ジーク! 嬢ちゃん! 聞こえるか! これを聞いているならすぐに駐車場の方に来るんだ!』


 遊園地のあちこちに設置されているスピーカーが一斉にこの言葉をはきだした。思わず屋根から転げ落ちそうになる。その声の主は今日一日あまりお会いしたくない相手――ロイドであった。

 なんでここにいることがバレたんだろう……? ん……? ふとジャニスがかぶっていた帽子に違和感を感じた。


「なんだこれ?」


 ヒョイ。

 最初は帽子の飾りかと思った。けれど位置も変だし、帽子にまるで似合わない。


「やられた。」


 手の中で金属片が潰れる。広げると細かい金属部品が散らばった。発信機である。こともあろうにロイドはジャニスにこっそりとこんなもんを付けときやがった。


『やっと気付いたか。それより早く来い。』

「え? なになに?」


 ジャニスは状況をまだ理解していない。あの男の言うことを聞くのはシャクだったが場合が場合だ。くそっ。

 無言でまたジャニスを抱えあげる。で、跳んだ。腕の中でこれまた少女の目の焦点が定まらなくなる。急にGに逆らって跳んだために視界が真っ暗になるブラックアウトにまたかかったのだ。

 慣れているのか慣れていないのか知らないが悲鳴の一つも上げない。それはそれで楽であるが。

 三十秒ほどで外の駐車場についた。入りなおすにはもう一度チケットを買わなければならない。ま、今日は十分遊んだからいいとしよう。

 駐車場には見慣れたトレーラーがとまっていた。俺達の家がわりのやつである。

 はて? どうしてこんなところに?

 疑問はすぐ解決した。その陰からくわえタバコのロイドが姿をあらわした。

 腕に抱えていたジャニスを地面におろす。まだ半分ふらついているから支えるように肩を抱いた。


「……で? お忙しい捜査官殿は若い二人のデートを邪魔して何のご用です?」


 俺の皮肉にロイドは顔色一つ変えずに煙を吐き出す。まあ分かっている。ロイドだって意味なく俺を呼ぶはずはない。


「さっき…… 都市警察シティポリスに通報があった。遊園地で怪物が暴れていると。その通報により、警官隊が出動した。重火器を持ってな。

 お前は知らんだろうが、ここの警察はやり過ぎで有名なんだ。怪物以上の被害が出なければいいが……」

「ほお…… で、俺のような善良な一般市民にそんな話しをしてどうするんです?」


 相変わらずロイドは表情を変化させない。タバコを落としてそれを踏みにじった。そしてポツリと呟く。


「怪盗フェイクって奴は夜にしか現れないのかねえ……」

「俺の知っている限りじゃあ、奴は助けを求める声と殴るべき相手さえいれば、いつ何時なんどきでも現れるそうだ。」


 そう言って俺はニヤリ、と口の端をゆがめた。それを見てロイドもニヤリと笑った。


「そうか、じゃあ俺も助けを求める声とらやでも出してみるか。」

「無理だね。奴はかわいい女の子の悲鳴しか聞こえない、って噂だ。おっさんの声じゃねえ……」

「まあいい。さて、俺は例の悪魔に囁かれた怪物の足止めでもしてくるか。遊園地には子どもが多い。怪我でもされたらかなわんからな……」


 ロイドは愛用の拳銃を手に、そろそろ騒ぎが起こり始めた遊園地に入って行った。

 駐車場には俺とジャニス、そしてトレーラーが残された。


「どうするの?」


 ジャニスが俺を見上げて言った。答はすでに決まっている。


「知らないのか? 怪盗フェイクは正義の味方だぜ。」


 俺の言葉にジャニスは半分呆れ顔で小さくため息をついた。


「一クレジットの得にもならないのに……」


 口だけである。確かにジャニスは借金取りの家に育ったから金のことにはうるさい方だが、何よりも金が大事と言うような俺の大嫌いなタイプではない。口やかましく、気の強いところはあるが心優しい女の子である。ちょっと素直じゃないだけ。

 ったく。この星に来てから無料奉仕ボランティアが多いなあ…… どうにかならんのか、この調子だと今回は赤字になるかも知れない……




 相手はすでに人の心を失った怪物だ。その力は侮れない。俺はいつぞや軍の研究所から無断拝借した防護服を着用することにした。こいつは一見、ウェットスーツのようではあるが、内部の電池が保つ間、特殊なシールドを形成し着用者の身を守るようにできている。実際に試したことはないが、いくらかの気休めにはなるだろう。

 いつものマントにバイザー、銃とレーザーソードを身につける。これで怪盗フェイクのできあがりである。周囲に人がいないのを確認してから俺は外に出た。

 遊園地を囲む数メートルはあるフェンスを軽く飛び越え、中に入る。軽く耳をすませただけで騒ぎが聞こえてきた。少し走ってからバイザーの通信機をオンにした。


「こちらフェイク。ベース応答願います。」

『はい、こちらベース。遊園地内のカメラを支配ドミネート中…… 支配ドミネート完了コンプリートしました。』

「了解。実況は任せた。」

『フェイク……』


 通信機越しにジャニスの不安そうな声が聞こえてくる。


『気をつけてね。』


 嬉しいこと言ってくれるじゃありませんか。いいねえ、かわいい女の子が心配してくれるなんて。


「まかせておきなさい。俺は老衰で死ぬことに決めてるんだから。

 それより、今の状況は?」


 走りながら訊ねる。あと十秒ほどで見えてくるだろう。……ん?


「おーい。」

『…………』

「ねえ、聞いてます?」

『…………』


 おや、壊れたかな? 一度ボリュームを上げて…… 一応、奥から物音が聞こえるが……


『い、いやあぁぁぁーーーーっ!!』


 予告もなしにジャニスの悲鳴が聞こえてきた。音量を最大にまで上げていたから一瞬マジに鼓膜が破れたかと思った。……そうじゃない。彼女の身に何が起こったんだ?


「おい! どうした! 何があった!」


 返事はない。通信機の奥から啜り泣くような、なにかうわごとのような声が聞こえるだけだった。

 そしてその疑問はすぐに氷解した。さっきの広場が見渡せる位置までつくと、例の元人間の怪物は食事をすませていて、食後の運動もすませていた。そいつの前にはすでに物言わぬ肉隗と化した(元)人間が倒れていた。いや、表現が適切ではない。倒れている以前に上半身は完全に木っ端微塵に吹き飛ばされていた。ジャニスはその映像をカメラ越しに見てしまったのだろう。繊細な神経の持ち主だから耐えられなかったのは無理もない。

 それはあの大男が兄貴と呼んでいた小太りの男だった。すでに下半身しか確固たる存在がなかったが。おそらく自分の弟分の変化に驚き、恐がりながらも近づいて話しかけたところにポカリってところだろう。


 ……ポカリであれかぁ…… やっぱ帰ろうかな……


 いや、今ここの遊園地にどれだけの人がいるか知らないが、このまま放っておけば必ず被害者が出る。俺は法を犯す犯罪人ではあるが、人の命に対しては自分なりのポリシーを持っている。偽善者と呼びたければ勝手にするがいい。別に他人に認められようと思ってやっているわけではない。

 と、そんな独り言も終焉を迎える時が来た。遅ればせながらロイドが次の獲物をさがし始めた怪物の前に立ちはだかったのだ。片手には大型の銃。しかしそれもあの怪物の前では水鉄砲のような頼りなさだ。

 ロイドが撃つ。銃弾は両腕両足の付け根にそれぞれ二発ずつ命中したが、あまり効いた様子がない。


 マジか…… 四五でも効かねえとは……


 弾を喰らった怪物は目の前の男に向けて無造作に拳を振り上げた。

 一瞬、時間が凍結したような感覚に陥る。

 俺の内部で時間の動きが速くなった。周囲がぼやけ、また焦点が合う。

 躊躇もせず銃を抜き、左手を添えて精密射撃の構えをとる。ほんの刹那で照準を合わせた。狙いは振りおろされる拳骨だ。

 続けざまに引き金を絞る。まるでマシンガンのように銃口から弾が飛び出す。俺専用にカスタマイズされているだけあって、こんな無茶な撃ち方をしても弾道は安定している。

 今回は生憎と特殊な弾を用意する暇がなかったから単なる通常弾だったが、それでも十発の弾丸がハンマーのようなパンチの軌道を二メートル程動かした。ロイドのすぐそばに大穴が開く。

 俺はマントをひるがえし、適当な、しかも人の目につきやすそうな照明のポールの上に飛び乗った。

 不安定なポールの上に真っ直ぐに立つ。周囲の視線が俺に集中するのが分かる。

 さあ、これからは俺の独壇場だ。


 見ていたまえ、俺の華麗なるショウを。

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