1/4
プロローグ
全四話。明日(11/23)には完結予定です。
「心臓が少しずつ弱っていく難病です。この国では治療法が一切ありません。あなたの余命は一年です。でも絶望してはいけません。旦那様へ打ち明ける必要がありますが……隣国へ渡ってみませんか? あちらには心臓の病を専門にしている医師がいると聞きました」
主治医が蒼白な顔で伝えてくる。
その時、感じたのは、絶望でも悲しみでも虚しさでもない。安堵だった。
その言葉を聞いて、ようやく肩の荷が下りた。
──やっと、この生活を終わらせられる。
夫は私に触れたがらない。
寂しくても、誰にも相談できなかった。




