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Check it !!  作者: りーち
1/1

1.it

社畜の初投稿になりますよろしくお願いします


俺はこの日 コンビニの隅であるものを拾った。


「ん?なんだこれ じゅう…えん??」


お金 通貨や貨幣、硬貨とも呼ばれ、円やドル、ユーロなどさまざまなな単位が世界中で使われ、電子決済が普及した今でも私達が生きていく上でなくてはならないものであり 消えるはずのないものでした。



(電子決済音)

拓音(たくと)ー何してんのさー」

珍しいものだと思って俺はそれをポケットにいれる

「ん、なんでもない あ、俺カフェオレ!砂糖多めで」

「会計前に言ってくれる?」

幼馴染の(りん)が端末をかざす

「−160デス」

(電子決済音)

「アリガトゴサイマス」

カタコトでロボットが喋る

「はいどーぞ」

「あちっ」

甘いカフェオレに身体が喜んでいるのを感じる

「凛さんアリガトゴザイマス」

ロボットの真似をしてみる

「いいから早くいこー?」

「早すぎやしませんか? ゆっくりいこうや」

「おじさんみたいだからやめて 考古学のテストでしょ?あと寒いし」

完全に忘れてた

「急にお腹が空いてきたから帰ろう思うんだ俺」

「教えてあげるからさっきのカフェオレ代と合わせて、今度一緒に激辛付き合ってね」

そう言うと凛は歩き始めた

「ありがと…って無理無理無理! 知ってるか辛さって痛みなんだぞ!!」 

異様に歩くのが速い凛をダッシュで追いかけて高校に向かう




24XX年  世界中が人工知能による政治を始めたがAIによるサイバーテロが勃発、それにより国家や政府が壊滅し、文化や秩序が無くなり、混沌の時代が始まるかのように思えたが、突如国家にかわりAIの完全制御を「Schach(シャッハ)」という組織が成し遂げた。その後現在、新政府「Board(ボード)」が無秩序だった日本の法律や社会を整備した。そして日本を6つの領域に分け、守護の役割を「Checkers(チェッカーズ)」と呼ばれる6つの家柄が統治している


〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

(チャイム音)


「終わったぁ…」

俺が20点の考古学のテストを枕にして寝ていると凛がきた

「テストどうだった…ってその感じだとダメみたいだね」

「うぅ…」

「やっぱりアホだな択音は(笑)」

とバカにしながら龍馬(りゅうま)もやってきた

「うるせーよ 龍馬もどうせいい点じゃないだろ」

「ところがどっこい56点だ」

「な、なんだと…筋肉バカは頭悪いって相場は決まってるはずだろ…」

「バカじゃねえ!!天才だ!!」

俺と龍馬は中学からの仲でいつもこんな感じだ

それにしても56点はなかなかやるな…

「私は94点だけどねー2人ともそこまで」

「嫌味だ」

「嫌味だな」

「うるさいわよ やっぱり仲良いじゃない」

凛が仲裁に入った時 補習があることを思い出してしまった。

「俺補習じゃん…」

「私は今日生徒会だから終わったら一緒に帰ろ」

(たちばな)ー早く行こうぜ」

隣のクラスの盛岡(もりおか)が龍馬を呼ぶ

「おう!呼ばれてるから先帰るわ じゃあなアホ択音と凛」

「じゃあな筋肉バカ」

「だからバカじゃねえ!!」

「はいはい2人が仲良いのは分かったから」

「「よくねえよ!!」」



〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜


解いて解いて解きまくった問題集の上で明士択音(あかしたくと)は燃え尽きていた。


「へ、へへ終わったぁ…」

「はいお疲れ様です。」

「次から赤点でも補習なしにしてよー」

「まず赤点を取らないでください」

「へい」   

そこでふとポケットにしまった物を思い出した。

「あ、ところでさ藤原先生これ何?」

俺は10円と書かれている金属を手渡す

先生の表情が明らかにかわる

「明士さん…これをどこで?」

「いや、コンビニの隅に 考古学の先生ならわかると思って」

そう言うと藤原先生は少し考えたあと、

「…これは 硬貨 別名 お金 といい、21世紀までの物の売買や、サービスの対価などに使われていて、日本では基本的に6種類の硬貨が流通していたと言われています。」

「こんな丸くてちっちゃいもんが?YouZ(ユーズ)つかった方が楽なのに」


Schachが行った事は人工知能の制御だけでなく、この世のあらゆることの事象のデータ化した「YouZ」という、超便利ツールを確立させ、24世紀初頭から開始され売買や取引の役割と商品の価値が担保される情報と各個人の資産や人間性、能力などの個人情報を一つのデータとしてまとめたものであり、今ではほぼ全ての人々が所有している 出来ることは多種多様で、生体認証によるパスにより、300年ほど前にあったと言われるスマートフォンの数十倍の機能性とセキュリティを実現している


「昔はYouZなんて便利なもんなかったんですよなにせ、21世紀頃までこの金属が物の価値や資産をしめしていたんですからね 今ではYouZでの電子取引が主流ですよね?」

「確かに…ってあれ?」

一つの疑問がうかび教科書をめくる

「21世紀頃ならさっきやった問題と同じ時期だよね?今の風景とかスマートフォンと違う範囲なの?」


24XX年の風景はAIによるサイバーテロが起こる前の世代で一番住みやすかったと記録がある、21世紀頃の情景を複写したものである 3世紀分の技術進歩を活用して24XX年の風景として今に至る


さらに藤原先生の顔が曇ったと感じた

「…ここからはオフレコでお願いしますね」

藤原先生は辺りを見渡しながらそう言った

「そんな周り気にしてどうしたんですか、なんかいますか?」

先生のそんな行動を不自然に思った、俺は次の一言で思考が止まった。

「日本や世界の様々な歴史がある中で、お金のことだけは…Schachによって()()に隠されています。」

「…は?」

「Schachと関係がある先生と話す機会がありその時に聞きました、まぁ詳しくわかりませんが」


物の売買や、サービスの対価としての役割しかないはずのものがなぜ隠されているのかという疑問と他の意味があるのかもしれないという期待が択音の頭の中で交わる

「どうしてあんな錆びれた物を隠す必要があるんですか? しかもSchachがそんなことするなんて考えられないんですけど」


Schachは突然現れた組織とは言え100年近く日本だけでなく世界の復興を超最先端技術で支えてきた組織であり今ではSchachと聞いて変なイメージを持つ者はほとんどいない


択音の問いかけに先生はこう答え始めた

「現在の日本は法を再整備した新政府「Board」と国を守る役割の「Checkers」そして超最先端技術を使用する「Schach」の三竦みの協力体制となっています。」

「はい」

と、ここで急に先生が

「明士さん、もしあなたが世界征服をするならなにをしますか?」

「急になんですか、そんな子供みたいな質問」

「明士さん好きだと思って」

図星をつかれた俺は少し真剣に考えてみる 

「人数と力を手に入れたいですね 力こそパワーだし」

「私も世界征服するなら力という点には同意しますがもう一つ ()()を得ます」

「と、言うと?」

「中学生の頃にやりませんでしたか?本能寺の変」


本能寺の変とは主君である織田信長を家臣であった明智光秀が本能寺に火をつけ、大量の軍勢と共に攻め込んだという話である


藤原先生が片付けを始めながら口を開く

「これはあくまでも想像の話なのですがSchachはお金を独占するために情報統制をし、そのお金を使って世界を征服しようとしているのではないか?と考えています。今はその信用を得ようとしている段階なのでは?まぁ、何も信憑性も、確信も根拠もないですが」

そう言いながら先生は苦笑いをする

流石に飛躍しているとは思うけど、それが事実なら…!と考えると俄然興味が湧いてきた

「仮にそれが本当だとして、あんな小さい金属でどんな風に世界を支配するんですか」

「現在世界中では商品の売買やサービスを受ける対価としてYouZがお金の代わりをしていますお金は現在は使えませんが、()()()()()()としての運用ができます。」


データメタル YouZや24XX年の技術はこれありきであると言われるほどの物であり、Schachが超最先端技術を駆使して歴史や記憶・記録・思考などの情報を結晶化させたものである 人々が利用しているYouZにも使われている


「YouZ端末もペンくらい軽いのは重さを情報に変換しているからなんですよ」 

「はぇー」

「まぁ推測など想像の話もしましたが私が出来る話は終わりです。決して他言しないように」

片付けが終わり、10円を返してもらった俺は先生に

「またなんか分かったらおしえて下さいよ!」

と、いうと

「そんな気になるなら一色(いっしき)さんに聞いてみればいいじゃないですか。 私にも何か分かったら教えて下さいね。」

ん?

「ちょっと待ってなんで凛の名前が出るんですか」

凛の名前は確かに一色凛(いっしきりん)というが何故ここで名前が出たのか分からない

「なんでって…「一色家」と言えば「Checkers」の家柄じゃないですか」

「…」

「えっと、もしかして知りませんでしたか?」

「全然しらねーーよ!!??」

初めて知った

「俺凛のとこ行ってくるありがと藤原先生!!さよなら!!」

そう言って俺は手を振る先生を背に校門に向かう

1話です

社畜をしながら時間を見つけながら描いたので感想などいただけたら嬉しいです。

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