メイドさんがやってきた
俺は一人暮らしをしている高校一年生の男子、湊昂ごくごく普通の高校生活を送っているつもりだったが、母が心配性で今日からメイドさんが来るということになってしまった。
ピーンポーンとチャイムが鳴りドアを開けると普通の格好をした若い女性がいた。
「どちら様ですか?」と素直に聞いてしまった
「今日からこちらのお宅でメイドをさせていただくものです」
と返事があってからようやく理解ができた。
そりゃあ普通、外をメイド服で歩き回るなんてことはしないだろう。
入ってくださいと言い家の中に入ってもらってから自己紹介をしてもらった
「今日からメイドとしてこのお宅にいさせていただきます、笹木まいといいます」
「俺は湊昂といいます。すみません母が勝手に」
「いいえ、お母様が心配なさっておられましたよ。ちゃんと家事ができているかなど」
全くうちの母はそんなに心配だったら俺が一人暮らしをするって言ったときに必死になって止めればよかったのに、と思いながら話を進めていた。
彼女は俺の一個年上で高校二年生であると、何でメイドになろうか聞くと
「家事が好きだったからです」
とそうだろうなと言わんばかりの答えが戻ってきた。
その日は彼女に晩御飯を作ってもらうことにした。
献立はみそ汁に白米、鮭の塩焼きというThe 和食というものだった。
どれも味はとてもよくみそ汁は出汁がきいていて、白米は普通だって市販のものを炊いただけだもんね
鮭の塩焼きは塩加減がちょうどよくとても食べやすい晩御飯だった。
そして他愛もない会話をして今日は終わった
次の日になると彼女も学校があるみたいで制服を着ていた。
俺の学校の制服とは違うので違う学校に通ってるんだ、そんなことを思いながら
登校をした。
学校につくとすぐに
「今日は少し遅かったな」
と話しかけられた。彼は俺の友達の高宮波流で幼馴染だ
だがあまり話したくない、なぜならあいつは彼女もちなんだ
悔しいができて当たり前だろう。
顔は整っていて性格は優しいおまけの勉強運動どちらもできるといういわばパーフェクト人間だ
少しして先生が入ってきた
「はい静かにしてね、今日は転校生を紹介します」
「え!転校生だって男かな?女かな?」
とざわついていると
「はい静かにしなさい、じゃあはいってきて」
するとそこには見覚えのある顔があった。
「近藤愛菜です。よろしくおねがします。」
「うおお女の子だ!」
と男子は盛り上がっているが彼女は僕のほうをじっと見ていた。
彼女はもう一人の幼馴染で子供のころよく家族ぐるみで遊んでいた仲だ
彼女は僕のほうへやってきて
「これからよろしくね昂ちゃん」
クラスの男子全員が俺の敵となっただろう。