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冒険者登録と別れ

それからのことをあまり覚えていない。というか、街につくなり、助けてくれたおっさんが手続きを全てしてくれて、宿にほりこまれた。実は、夢でしたもかなりあり得るとか思ってたんだけど夢じゃなかった。一階の食堂兼受付にいくと、昨日のおっさんがいた。

「おはようございます。」

「お!起きたか!突然で悪いが、付いてこい。これから仕事、探しにいくぞ。何かやりたい仕事とかあるか?」

笑顔で聞いてきた。おっさん、いいやつだなと思った。見ず知らずの俺を助けてくれて。

「そうですね……。何かオススメはありませんか?」

「そうだな……。冒険者はどうだ?オススメというか、これなら俺が教えてやれるし、お前も攻撃系のスキルを一つぐらいは持っていた方がいい。鑑定して大丈夫か見てやろうか?」

ニヤリ。“攻撃系のスキルを一つぐらいは”か。俺のスキルを見て驚くがいい。ふふ。

「ふむ。まぁ、能力値はいい感じだな。スキルは……ってお前、これ。」

「どうです?攻撃系のスキルもってます。」

すると、おっさんは

「お、おお、いいじゃねぇか。これなら、少し鍛練すれば登録出来るな。近接でいくなら、体術スキルは必須だ。ダメージも多いから、再生スキルも必要だな。」

「本当ですかっ。よろしくお願いします。」

「おう、任せとけ!」

そして、地獄の訓練が始まった。体術スキルは型などを覚えてそれを意識して闘うと習得できるらしいから、比較的簡単だ。毎日おっさんに相手をしてもらっている。問題は再生スキルの方だ。こっちのスキルは習得条件があり、一つは一定量以上のダメージを受ける。二つ目は、自然回復により一定量回復する。殴られて、寝て回復して、殴られて、寝て回復しての繰り返しだった。細かった体は次第に引き締まっていった。そして、

《スキル:体術を習得しました。》

《条件を満たしました。》

《スキル:再生を習得しました。》

「ッッッ。っしゃーー!!おっさん!スキル習得しました!」

「おお、こんなに早く。ったく。よくやった!」

「これで、」

「ああ、これで、」

「「冒険者登録だ!!」」


大通りにひときわ目立つとても大きな建物が今、目の前にある。その建物の名は冒険者ギルド。これで俺も、今日から冒険者デビューを果たす。扉を開き、息を飲む。すごい、何がって全て、活気に溢れていて、キレイで、広くて、とにかくすごい。おっさんに付いていき、受付までたどり着いた。

「あ、あの……。冒険者登録したいのですが……。」

……詰まった。だって、だって緊張するんだもん。一ヶ月だよ。一ヶ月も修行して、やっと登録できたんだ。緊張しないわけがない。

「はい。わかりました。では、ここにお名前と年齢、そして、この玉に触れてください。」

「はい、わかりました。」

名前と年齢を書き、玉に触れた。すると、玉が青に光ながらステータスを映し出した。すると、玉から、Fとかかれたカードがでてきた。

「これで、登録は完了しました。冒険者について説明を聞きますか?」

「はい、お願いします。」

「わかりました。冒険者は言い換えるなら何でも屋です。基本的には魔物を狩るなど街を守ることにつながる依頼が殆どですが、低ランクのうちは、薬草採取の依頼などもありますので、そちらをおすすめします。ランクはA~Fまであり特定の魔物を狩る依頼を完了すると、上昇します。素材を持ってきていただくと、武器や防具を作ることもできます。その場合、普通に買うより安く買うことが出来ます。また、一定以上の武具は素材をお持ちいただけないと作ることが出来ないのでご了承ください。」

「わかりました。ありがとうございました。」

そういっておっさんのところに戻った。おっさんは悲しそうな顔をしながらこちらを見ている。話を聞きますか?はい。

「どうしたんですか?」

「俺は、仕事で違う街に行くことになった。もともと行く予定だったのを伸ばしてもらっていたから、これ以上は、伸ばせない。と、言うことでここでお別れだ。」

……思ったより、悲しい話だった。

「……」

「すまん。けど、俺は有名だから強く、もっともっと強くなれば、また会えるさ。」

「わかりました。」

「うん。じゃあな。」

そう言うと、一瞬体がぶれたと思えばそこにはもう、居なかった。どんだけ強いんだよ。



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