これってもしかして...
初投稿です。
初めて小説を書くので誤字脱字や不快な点などが多いと思います。
それでも読んでくださる人がいるとうれしいです。
「授業早く終わらないかな」
金曜日の6時間目、眠たくなる時間に赤澤葵は窓から外を眺めていた。
今日は初のVRMMOのサービス開始日なのだ。
「まさか買えるとは思っていなかったな」
この日のためにアルバイトをしてお金を貯め、15万円もする機材をそろえたのだ。
新しいVRゲームは従来のVRとは違い、脳波の微弱な電流を読み取り、体を動かすことなく操作することが出来るらしい。
精密機械なのでゲーム機で15万円という値段になったそうだ。
買うためにお金を貯めていた時期を思い出していると、チャイムが聞こえた。
授業が終わったらしい。
担任の先生が入ってくると帰りのホームルームが始まった。
「明日は休みだが、ゲームのやりすぎには注意しろよー」
先生の話を聞きながら帰る準備を済ませる。
先生もゲームを買うことができ、今日から始めるらしい。
ホームルームで生徒に自慢しなくてもいいだろ...
話が終わり挨拶をすると、葵は急いで帰宅した。
早めに晩御飯を食べ、学校の宿題をしながらサービス開始時間の8時を待つ。
宿題も終えてトイレを済ませると、時間は7時45分になっていた。
VRマシンを頭につけてベットに寝ころび、ゲームを起動する。
まさかサービス開始直前に大地震が起き、死ぬことになるとは思いもせずに...
目を覚ますとそこはベットの上だった。
驚いて体を起こそうとするも起き上がることが出来ない。
「あうあー」
誰かいないか声を出してみるも出てきたのは「あうあー」だった。
他にも口に出して話そうとしてみるが「あうあー」にしかならない。
俺が「あうあう」言っていると一人の綺麗な金色の髪の女性が近づいてきた。
その時に気がついた。
女性の身体が大きいのだ。
そして自分の口からは「あうあう」としか声が出ないことからもしかしたらと思い自分の手を見てみると、まるで赤ちゃんのように小さかった。
女性は「どうしたのかしら」と言いながら近づいてくる。
話されている言語は日本語に聞こえる。
よかった。新しい言語を覚える必要はなさそうだ。
女性は俺の身体を持ち上げて、隅々まで見ている。
そして服が濡れていることに気付くと、納得した様子で<クリーン>と唱えた。
すると俺の着ていた服がきれいになり、濡れている部分が乾いたのだ。
女性に抱かれた状態で考える。
女性がクリーンと唱えるとまるで魔法のように服がきれいになった。
そう、魔法である。
そして、自分のオタク知識から自分の現状を理解した。
これって異世界転生じゃね?
今までは将来の夢もなく、小説やアニメを見るだけの生活だった。
そう思うと、これも悪くないと思えてくる。
小説やアニメを見ていると、俺にも魔法が使えたらと妄想していた。
その魔法を俺も使えるようになると考えると前の生活に悔いはなかったと思った。
これからこの異世界の生活を充実したものにするぞ!
あ、でもVRMMOはやってみたかったな、と思いながら眠りについた。