始まり
『たった今入ったニュースです。市内にある公園で刃物を持った謎の集団が一人の男性を殺害―』
最近・・・ここ数年間の間でこの都市は変わった。
昔の町はまぁまぁ騒がしい程度のものだったのだが。
今この時代、警察では対処できない犯罪が後を絶たなくなった。
例えば、超常現象。超能力犯罪。
“超能力”なんてものは、昔は信じられなかった。
だが数年間の間で超能力者は増えていき、信じざるをえなくなったのが事実。
そう、並ではありえないことが、この都市―いや、日本中、世界中でも起きていた。
その中でも酷かったのが日本であるだけだ。
この事態を甘く見ていたこの国は、当然対処できなくなるに決まってる。
「胸糞わりぃな、朝っぱらからよ。」
一人の男― 進藤 尚斗 がコーヒーを飲みながらテレビを見て吐き捨てる。
ソファーに座り足を組んで、テレビを睨みつけた。
茶色の目が、鋭くニュースキャスターを射抜く。
「しかも学校の近くじゃねぇか・・・。ったく、可愛い可愛い生徒たちに何かあったらどうすんだっての。」
そう彼は―北香高等学校、略して北高の理科教師なのだ。
「おっと、時間ねぇじゃん!」
進藤は肩につくかつかないか位の茶色の髪の毛を軽く梳き、前髪を赤いカチューシャで上げる。
そしてダッシュで玄関へ向かった。
@午後―北高2年1組教室
「ふわぁ・・・眠い・・・魅風助けてぇ・・・」
少年は隣に居る少女の肩に頭を乗っける。
「ちょ、陽真。次の授業で終わりなんだからシャキっとしなよ!授業終わったらレモン味のグミあげるから!」
少女は加賀野 魅風。
桜色の髪を黒いリボンで結び、輝かしい黄色の目。
女子用のクリーム色のセーターに薄い茶色をしたスカートを着こなしている元気な少女だ。
「食べるから頑張る。」
対する少年は雪澤 陽真。
金色に輝いている髪の左側にオレンジ色のピンをつけ、大人しそうな青い目。
女子と同色のセーターは少しダボダボで、ズボンも女子スカートと同色。
男子用の制服を着ている女顔の少年である。
2人は幼馴染で昔から仲が良い・・・とはいえ、少し魅風は陽真に甘い気もする。
そんな2人の会話を邪魔するかのように、理科教師が入ってくる。
「っうぇ・・・進藤だ・・・」
魅風は進藤の顔を見るなり眉をひそめた。
別に進藤が嫌いなわけではないが、なんかムカつくからとかそういう理由。
「はーいお前らー授業始めるぞー・・・の前に、ニュース見たか?近くにある公園で殺人事件起きたからな。この面倒くさい授業終わったら帰るんだし、気をつけて帰れよ。」
はーい、と疲れきったような声をその場に居た人間は出した。
「よし、じゃあ授業入るか―」
―キーンコーンカーンコーン
終了のチャイムが鳴り、ふぅ・・・と皆息をついた。
「終わったぁぁぁぁぁ・・・って陽真?」
「スー・・・ん・・・」
隣を見ると、そこには気持ちよさそうな顔で机に突っ伏し寝ている陽真が居た。
「ははは・・・寝ちゃってるし。」
魅風は陽真の頬をプニプニと突っつき笑った。
「雪澤ー起きろー。」
進藤が近づき頭を軽く小突く。
「ん・・・おはようございます先生。」
陽真は目をこすって進藤を見る。
「はいおはよう。寝んなよ馬鹿。」
「馬鹿じゃありませんうっさいです。」
ははは、と笑い、進藤は教室を後にした。
「そうだ、あいつら使おう。」
意味深な言葉を残して。
皆さん初めまして。
泰葉 湊都 と申します。
泰葉や湊都とでも読んでください^^
はい、第一部です(^ω^)
今回出てきたのは進藤先生・雪澤君・魅風です。
まだまだ出てきますよー( ´∀`)
話とか分からなかったらすみません、私の力不足です。
くっ・・・もっと文才があれば・・・!((
閲覧ありがとうございました!
これからも頑張ります!