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違法ハッカーの私、今、Vやってます  作者: Morisa1380


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見て欲しいだけ

うぅ、急なシリアスごめんなさい。

書いててメンタル削れるぅ。

シリアス苦手。

書いててみうが可哀想すぎる。

見なくても話繋がるから見なくてもいいと思います。

見ない方がいいかも…。











「ねえ、ねえ、お母さん」

「お母さんって呼ぶなって何回言ったらいいの?学習してよ」

「ごめんなさい」

私の母に関する記憶は、そんな会話をしたことしか、なかったと思う。

小さい頃、まだ、片手で歳の数が数えられるくらいの頃。

それ以来、喋ることはなかった。


父との会話も似たようなもの。


『あのさ』

『今、忙しいから、後にしろ』

 ――いつなら、よかったんだろう。 


『ねえ』

『仕事があるから』

 ――私より、仕事のほうが大事なんだね。 


『全部、満点取ったよ』

『そんなこと、どうでもいい』

 ーーそっか、どうでもいいんだ。


『この前のコンテストで――』

『喋りかけるな。忙しいんだ』

 ーー話ぐらい、話ぐらい聞いてくれたっていいじゃないか。


何回も、何回も、二人の気を引きたくて、少しで、少しでいいから、こちらを見て欲しくて。


私を見てくれなくても、それでもよかった。

優秀な後継者、賢い子、仕事をさせる人間、二人をよく見せる道具でもーーそれでもよかったのに。


6歳になって、二人が家に帰ってくる頻度が、段々減って、毎日、帰ってきていたのに、二日に一度、三日に一度、1週間、2週間。


1ヶ月、1ヶ月帰って来なかった、それでやっと、やっとわかった。

もっと、もっと早く気づいていたと思う。

でも、でも、認めたくなかっただけで。


学校を休んだ、勝手に休んだ、悪いことだってわかってたけど、帰ってきてくれると、そう思った。

ーー帰ってこなかった。


それからは、学校に行く気も起きなくて、家でゴロゴロしてみたり、ネットサーフィンをしたり。


ふと、外に出た。

多分、学校に行く以外で、生まれて初めてだったと思う。

朝、昼、晩、全部デリバリーで済ませていた毎日。

玄関の扉の向こうに、何があるかなんて考えたこともなかった。


外は、まぶしかった。

知らない匂いがして、風の音がして、思ったより人が多かった。


私の目に映る世界は、どうしようもなく“未知”だった。


“知らない“と言うのは怖い。


私は、両親を理解できない、知らない、だから、怖い。


“知らない”は私を弱くする。

理解の及ばないものは、“嫌い”。


初めて、初めて、公園に入った。

広々としていて、どこか心地が良かった。


そのうち、公園のベンチに座って1日を過ごすことが増えた。

朝、ご飯を食べて、公園に行って、ベンチに座って、気づいたら夕方。

そう言う日が多かった。


あの日は、珍しく、夜に徹夜していたせいで朝寝坊した日だった。


公園に着いたのに、いつもと違って人の声がしなかった。


どこか寂しい公園の入り口から、位置も座っているベンチを見ると、先客がいるようだった。


近寄ると顔が見えた。

綺麗な黒髪に、綺麗な金の目。

まるで、黒猫みたいだと思った。

猫は、自由で、閉じこもってる私と正反対の存在。


彼の隣に座るが、ボーっとしているようで、こちらに気づかない。


「君、何してるの?」

と声をかけると、驚いた顔でこちらを見る目は、どこまでも、綺麗だと思った。


その後、迷ってしまっていること、蓮という名前だということ、家族仲が悪いと言うこと、いろんなことを話した。


悪いことだと思うけど、少し、少し嬉しかった。

自分と同じだと思った、でも。


彼は、使用人に迎えられて、帰って行った。

また会えるか、と聞かれたので、いつもここにいると答えた。


公園の入り口まで見送った後、ベンチに再び戻り、手で顔を覆い、手を離し、空を見上げながら、

「ふ〜」

と息を吐く。


その日は、そのまま公園にいても、気分が晴れないように思えたので、そのまま帰路に着いた。


それから、毎日、毎日、うんざりするほど、彼は公園に来た。

たわいもない話を、嬉しそうに話す彼、それに笑顔で相槌を打った。


それから、1ヶ月経っていただろうか、彼は自分の目がコンプレックスだと明かした。

怖いとよく言われると、それに、私は猫みたいで好きだと言った。

そういうと、彼は嬉しそうだった。


その笑顔が私はどうしようもなく、憎たらしかった。

“怖い”そんな、負の関心でも、他の人から、関心が寄せられているのが、羨ましかった。


好きの反対は、無関心。

両親は私に無関心だった。

そのことを、彼ーー蓮といると深く痛感した。


彼と会ってからは、家で暇をしていた時間に、ネットーー電子世界にのめり込んだ。

みうがハッカーをやってる理由みたいなものです。


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