表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
3/6

放課後デートは高校生の憧れ

放課後デートに誘われ、校門前であかりを待っていた。


「凪先輩〜〜!」


ちょっと遠くからあかりが手を振りながら駆けてきた。


「遅れてすみません!ちょっと友達に捕まってて」


「ああ、全然いいよ。やっぱりそっちのクラスでも僕たちの話題が上がってるのか?」


ちょっと笑いながら


「へへっそうなんですよ」


「なんか、恥ずかしいな」


「そうですね!じゃあ行きましょうか!」


「ああ」


僕らが通う高校は市街地の真ん中の方にあるため

比較的カフェや出店が揃っているので放課後にデートする人が多いらしい。


「で、先輩どこ行きますか?」


「決めてなかったのか?」


「ええ、先輩と話しながら決める方が楽しいと思いまして」


「なら、ここら辺歩きながら探そうか!」


「そうしましょう!」


話しながらぶらぶらと歩き回っているとあかりが気まずく言ってきた。


「あの、先輩ちょっと距離があると言うか」


僕とあかりの距離は人が一人通れそうなくらい間が空いていた。

「あっごめん、距離が空きすぎてたね」


「いいんですよ、先輩には先輩の距離があるので」


僕はちょっとあかりに近づいてまた歩き出した。

またどこにしようかた探しながら歩いているとあかりが

一つのクレープの屋台で立ち止まった。


「先輩!ここにしませんか?」


「クレープ屋か」


「そうです。ここ前、ネットで話題になっていて前から行きたかったんですよ」

目をキラキラさせながらクレープの屋台を見ているあかりはおやつが貰えるのを待つ犬みたいだった


「よし、じゃあここにしようか」


「やった〜〜!」


あかりは目を輝かせてから、どれにしようかな〜と楽しみながら選んでいるようだった。


「先輩は何を食べますか?」


「じゃあ、チョコバナナのクレープで」


「じゃあ、私はそれと違うのにしようかな〜」


「よしっ!決めた!この苺アイスのクレープにします!」


そう言うと、ちょっと小走りで屋台にかけて行った。


数分後、クレープが出来上がり受け取ると、あかりはすぐにパクッとクレープにかぶりついた。


「んっ!美味しい〜」


あかりは目をパァーと明るくさせ嬉しそうに食べていた。

あかりを見ていると僕も食べたくなり、今にも具材が溢れそうなクレープを頬張った。


「美味しいな」


「でしょう!先輩!」


あかりはじっと僕が持っているクレープを見つめてくる。


「あの〜先輩、ちょっと交換しませんか」


弁当のこともあったのでまたできるだろうと自分のクレープをあかりに渡す。


「はい、どうぞ!」


「ありがとうございます」


そう言いながらまた

僕が食べていたクレープにかぶりついた。


「うん!こっちも美味しいですね!」


そう言いながら口にクリームをつけながら話す。


「あかり、クリームが口の横についてるぞ」


「えっ!」


あかりは焦って口の回りを確認して急いでクリームを拭いた。

あかりはちょっと恥ずかしそうに頬を赤らめていた。


「私が先輩の食べたんですから私のも先輩食べませんか?」


そう言ってあかりが持っていたクレープを僕の方に差し出してきた。

「ああ、じゃあもらうよ」


あかりからクレープを受け取り頬張る。


しかしここで凪は重大なことに気づいてしまう。

(あれ、、これって間接キスになるんじゃ、、、)

そう思ってしまった瞬間、ダラダラと冷や汗が出てきた。


異変に気がついたあかりはすぐさま凪の様子を確認する。


「先輩?大丈夫ですか?」


「ちょっと眩暈がしちゃって」


そう言いながら少し離れようとすると

先にあかりが立ち上がり先輩は座っててと言いいどこかに行ってしまった。


(やっぱり考えすぎなのかと最近は思ってしまう。ちょっと触れ合いそうになるだけでも怖いのにわざわざあかりに迷惑をかけているだけじゃないのか)


そんなことを思いながら待っているとペットボトルを持ったあかりが走ってきた。


「先輩!これお水です。気分が悪いなら飲んでください」


そう言いながらペットボトルを僕が座っているベンチに置きあかりは少し離れた隣のベンチに座った。


「ありがとな、あかり、でもこんなに迷惑かけて」


「あのですね、先輩」


あかりは切れ気味で俺に言った。


「私は時間を掛けてもいいって承諾してるんですから別に謝らないでください」


あかりは怒り気味に残っていたクレープを頬張った。


「あかり、俺はなんかずっとこんなことに憧れててな、

恥ずかしいけどずっとこんなことができたらいいと思ってしまって、

だから小さいことでも相手の機嫌を損ねないようにしていたんだ」


「そうなんですね、私が先輩の願いが叶えれたならよかったです」


「あと、なんかせっかくのデートなのにしんみりしちゃいましたね」


手元のクレープを見ると今にもこぼれ落ちそうだった

「うわっ早く食べないと!」


僕は急いでクレープを頬張った、

その時また間接キスのことが頭に登ったが別に今はどうでも良かった

ただ今は、あかりとの日常を過ごしていきたい。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ