5話
さらに深く、さらに大きくしていくことによって大きな穴ができてきた。
元々あった穴が一つ、また一つと合流し、どんどん大きな穴になっていく。
闇魔法をレベルが上がって、個別から少数になった。
少しずつであるが、手応えに変わってくる。
魔物を倒した初日に比べ、だいぶ様になってきた。
硬い地層もレベルが上がったおかげで掘れるようにもなってきた。
粘土球もたくさん出来てきて、頭部に当てれば一撃で倒せる時もある。
それほどこの粘土球は硬い。
全然割れる気配がない。
そろそろだろうか。あのクソでかオーガが入る大きさになっただろう。
10個あった独立した穴が全て繋がった。
エイト「あいつを倒して…揉んでやるんだ!」
オーガを探しに向かう。
大きさがあるため、1時間で見つかった。
あとは誘き寄せるだけである。
遠くから小石をぶん投げる。
見事外れ、向こうは気がつかない。
もう一度、小石をぶん投げる。
今度は見事に顔にぶち当たる。ダメージはほとんどないようだ!
怒ったオーガはこちらを見つけ、走ってくる。
距離を保ちながら、来た道を戻る。
ある程度離れると元の位置に戻ろうとするので何度も小石を投げ、当てる。
そうして穴があるところまで来た。
エイト「あとは闇魔法で暗闇状態にするだけだ!」
近づいてくるオーガに闇魔法をかける!
エイト「くらえ!」
Resist
エイト「ん?」
オーガは穴に落ちず回ってくる。
エイト「これって…万事休す…?」
穴の周りを回りながら逃げる。ひたすら逃げる。いくら闇魔法を使っても暗闇状態にはならない。
だんだん体力が無くなってくる。
足が重い…オーガの動きが速く感じる。
オーガが大金棒を振り上げる。振り下ろすまではそう時間はないだろう。
エイトは最後の力を振り絞り叫ぶ。