28話
エイト「出られないってどういうことだ?」
「呪いと言うべきなのでしょうか…、家より遠出しようとすると体が動かなくなります。自分の意思では動かないように」
エイト「それは…大変だな」
「似たり寄ったりですね」
エイト「家から出れないのと、都から出られないのはかなり違うだろう」
「お姉ちゃんから旅の話を聞くだけでも外に出られたようで楽しいですよ」
エイト「そうか…呪いか…解けるといいな」
「そうですね。解けたらこの世界を旅してみたいものです」
エイト「お姉さんが付いてきそうだけどね」
「それはそれで楽しいかもしれませんね」
―
エイト「そういえばさ、一つだけ出る方法っていうのは…?」
「一つね、誰にも見られない方法があるかもしれない。死んじゃうかもしれないけど」
エイト「このまま居たらどちらにせよ殺される気がするけどね…」
「都噴水は近くに流れている川に出たり入ったりしています」
エイト「なんとなく読めた」
「その水の流れに乗って川まで出る。それなら誰にも見られない可能性はあるかも」
エイト「…それってどれくらいの長さかわかる?」
「わからない。だけど一人女の子が川の下流で死体が見つかったっていう事件があったことは確か」
エイト「都から出たっていうことは…」
「無いと思う。衛兵がずっと監視しているらしいからね…」
エイト「噴水に落ちてそのまま呑まれちゃったってこと?」
「多分…」
エイト「それってどれくらい前?」
「3年前くらいかな…」
エイト「そうなると怪しいかな…」
「?」
エイト「基本的には同じ轍は踏まないように柵かなんかを作っている可能性がある…かな」
「それはあるかもしれないけど…それ以外は強行突破しか…」
エイト「強行突破はバレたらアウトだろうしなぁ」
「少しの証拠でもわかったら永遠に追われ続けられるだろうからね」
エイト「川を行っても追われる気がするけど…」
「そうだね…。いつになるかわからないけど…」
エイト「ここに居続けるのも危ないのか…」




