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第2話  航空写真と天女リザリア

天界では 誤った異世界転移を起こしてしまった女神と天女が今後のことについて話し合っていた。

「落としちゃったものを とやかく言っても仕方がないわ。リザリア 紅茶を・・」


「女神様 紅茶をお持ちしました」

「ええ・・・あら桃かしら? 美味しいわね。リザリアよ。紅茶はバリエーションが豊富でこの世で一番おいしい飲み物なの。わかるわね?」

「はい 私も紅茶が一番と信じております」


「早くショウスケとやらにイカズチを落っことして転移をなかったことにしないと、、ほかの神から責められるわ。リザリア 探してるの?」


「すみません 女神様。私には下界を見通すほどの力はありません」


「下界を見下ろすのは疲れちゃうのよね。 そうだ。リザリアが異世界に行けばいいのよ。 行ってくれないかしら?」


「お言葉ですが私は天女です。非力な私では女神様のお望みを叶えることはできません」


「ああ! もうめんどくさい。リザリア オデコを出しなさい」

「はい」

「あなたの魅力を限界突破させたわ。これで ツインテールに殺傷力が宿ったはずよ」


「ひどい」


「あなたは天女の中でも私のお気に入りの最高傑作なの。育てた恩を介しなさいよ。でも そうね。あなたにお守りをあげるわ。これで非力な天女でも大丈夫なはずよ。でもね この玉は使っちゃダメ。約束して。ふふふ」

女神は小さなガラスの玉を渡した。


私に人間を殺せと・・。

女神からガラス玉を受け取ると女神の部屋を後にした。

天女は非力、私を除いては。。

二本のツインテールの先端が 前よりも煌めいて見えた。。

あれ?

「あなたは シアノバじゃない?実は私 下界に行くっことになったのよ。どうしたらいいのかしら??」


「女神様に認められるチャンスが与えられたなんて。光栄じゃない?羨ましいわ」

「でも 天女は非力だし私は初対面の相手が苦手なのよ」

「以前 あなたの親友だったクロレラが神様をそそのかして連れて行った事があったわよね。誰かを連れていけばいいじゃない?」

「こんな事を頼める相手なんていないわよ」

「じゃぁ 一人でやるしかないわね バイバイ リザリア」


部屋に戻って天女の力の源である「天女の羽衣」をはおると私は下界を目指した。

女神様が落っことす現場を何となく見ていた私は 場所に心当たりがある。

「きっとうまくいく、どうかショウスケが悪人でありますように・・あの鳥はなに?もしかして」


・・・・

cabin02のドアを開けると温かい日差しと共に 奇麗な花々や樹齢がわからないほどの巨木が目に入ってきた。


海にいたはずじゃ・・・


昨日まで海にいたはずなのに目覚めたら山にいた。

尾の長いニワトリが まるで野生の動物の様に枝の上に止まり鳴き声を上げている。

見たことのない動物もいるし目が合ってもそれほど警戒心していないな。


あれは モルモットか?

「グルルルル」

道端を横切ったモルモットだけはショウスケを威嚇して通り過ぎていった。


スマートフォンを取り出して 地図アプリを起動して位置情報を確認してみた。

でも 電波もなければGPS信号もキャッチできないぞ

山に囲まれているようには見えないけど ここは思ったよりも山間地域なのかもしれない

でも大丈夫。

キャンプ先では時々あることだ。

「cabin02」には ドローンが搭載されていて上空で電波を中継をしてくれる。


早速打ち上げよう


行ってこーーい!!


ビュンンンと 翼をはためかせて上昇するドローンは一度打ち上げてしまえば自動操縦で電波のキャッチから航空写真の撮影までやってくれる。

あとは 1分もしないうちにスマートフォンも快適に使えるようになるだろう。

「cabin02のドローンはホントに優秀だ。後で レポートにも書いておこう」


しかし 1分後。。そして3分経っても電波をキャッチしてくれなかった。

どうなっているんだ?

時速50km以上で 飛び回っているのに何もキャッチできない事が現代社会にあるのか?

そうだ 航空写真なら何かわかるかもしれない。


そう思って 「cabin02」の車内にあるタブレットを開くと画像データが送られてくる。


「豊かな自然だ。美しい。。」


パソコンの待機画面のような奇麗な景色の写真ばかりが送られてきた。

ページをめくってもめくっても 湖や山々、そして生き生きとした動物たちが写っている。

タブレットのフォルダーを間違えたのか?

そんな中で 道の先にゲームに出て着そうなレトロな馬車が写った写真がある。


「今できることはこの馬車のところに行って帰り道を探すことだ」


ん?


ピ! ピ! ピ!


タブレットが鳴りだしドローンの異常な状態を知らせる音がした。

しばらくすると ドスン!と森の方から音がして小さな鳥たちのさえずりが聞こえてくる。

まさか 落ちたのか?

昔のドローンは よく落ちたらしいがAI搭載の今のドローンはめったな事じゃ落ちたりしない。

でも 絶対なんてことはないよな・・。

ドキドキと鼓動が早くなりながら 外に出ようかと思ったがグッと気持ちを抑えた。

まずは写真だ。

最後の写真に落ちた場所が写っているかもしれない。。


しかし


ダメだ。。


写真には景色しか映っていなかった。



ピ! ピ! ピ!

ドローンから一部の機能が再開したメッセージが届いた。

画像も送られてくるようだ。


やったぞ 復旧した。運がいいぞ!!


墜落現場の写真が徐々に その全貌を現していく

白い色の・・「白い色の」

マシュマロのような・・「柔らかそうな」

二つの山。。。「おっばい・・?おっぱいだって!!」


そこに写っていた写真は オッパイだった!!

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