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私の彼はユーチューバー  作者: 八田ガナ
9/36

私の彼はユーチューバー 6

関西弁。


でもこの人苛々しているなと感じたのも束の間、

男は完全にプリントアウトされるのを待たずに、

紙を無理やりプリンターから引っ張った。


静かな左半分の室内に紙とプリンタが擦れる音が響く。


私は体が引き付いたけど、

気をとりなおしてパソコン画面ともう一度向き合おうとした。


男「なんやねん。この求人票、嘘ばっかりやんけ。

もう二度と掲載するなってゆうたやろ。ふざけんなよマジで」


全員が動きを止めて視線が一点に集中する。

右と左に分かれていた空間が大声で決壊した。

さっきの男が中腰でカウンターの上に両手をつき、

職員へ罵声を浴びせたのだ。


対面している職員は座ったまま何も言わなかった。

その態度にさらに腹が立ったのだろう。


男「おい、聞いてんのか。こんな嘘が一つでもあると

何も信用できなくなる。一体どこを見ればいいのか分からんやろ。死ね」


男はボリュームをさらにあげて叫び、カウンターの上を叩いた。

職員を睨んだまま態とらしく「チッ」と舌を鳴らし、

完全に立ち上がって部屋を出て行った。


何があったのかよく分からないけど、

すさがに死ねはないだろう。


周りも不快に思ったのだろう。

男が去っていった自動ドアの方を、

凝視している人が見受けられた。


ここに居ること自体が億劫なのに、怒鳴り声がさらに癇に障った。

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