表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
私の彼はユーチューバー  作者: 八田ガナ
5/36

私の彼はユーチューバー 2

目の前に置かれた状況を

直視しないわけにはいかなくなるからだ。


室内の右半分は忙しなく人が動いていて

左半分は静まり返っている。

右と左を分けるカウンターで

境界線が引かれている。


半分はスーツを身につけた人が動いていて

電話をしている人

職探しの相談に答える人

何か書類を作っている人

キーボードを打つ音や

オフィスチェアが動く音で騒がしい。


もう半分はパソコンが並べられているのに

キーボードを打つ音はほとんど聞こえてこない。

パソコンの前に座りながら

一様に顎や髪に手を当てている。

よれよれのスウェット、作業着、スカート、ジーパン、

多様な格好をしているのにみんな同じ。

スクリーンを睨んで動こうとしない。

動きを止めて重力に垂れ下がる

顔や、服や、椅子まで

全部しおれて見える。


気を紛らわせるために

視線を逸らせば、

室内を囲う壁が圧迫してくる。


埋め尽くされた張り紙が、

就職支援セミナーや就職合同説明会、

子育て支援講座開催中と謳い

飛び込んでくるのだ。


逃げ出したいな。


結局、



評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ