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8話 先生と仲良くしたい

やっと家庭教師の登場!


「失礼致します。」


ノックと共に入ってきたのは――


「初めまして。この度アレクサンドラ様の家庭教師となります、セレスティーナと申します。この度は私を雇って下さりありがとうございます。」


「ああ、娘の事を頼んだぞ。」


「よろしく頼みますね。」


うわぁお美人だ!明るい茶髪の長い髪の毛を一つにまとめ、濃い茶色のぱっちりとした目で可愛く見えそうなところを、赤い眼鏡と紺色のローブで知的に見せている。お母様も、学園生の『私』をもっと柔らかくした感じで美人だけど、いい勝負してるんじゃないかな?


「アレクサンドラ、ご挨拶を。」


あ、思わず見とれてて、お母様に怒られちゃったよ。


「は、はい!セレスティーナ様、よろしくお願いします!」


「はい。よろしくお願いしますね。」


にこっと笑って言う先生の破壊力、凄まじいわ…。


「マリーにアレクサンドラの部屋まで案内させよう。アレクサンドラも一緒に行ってきなさい。」


「はい、お父様。」


「ありがとうございます、侯爵様。」



~~~~~



こうしてマリー先導の元、先生と一緒に私の部屋まで来たのだが…


「……。」


「……。」


マリーがお茶の用意のために部屋を出ていってから、沈黙が続いてて、空気が重い。先生の顔が若干青くみえるし、緊張してるのかな?


「あのー…。」


「はっ!すいません、何分緊張しておりまして。改めて自己紹介を。私は今回アレクサンドラ様の家庭教師をさせて頂きます、セレスティーナと申します。」


「じゃあ私も改めて自己紹介しますね。フォーサイス侯爵家長女、アレクサンドラ・フォーサイスです。よろしくお願いしますね、セレスティーナ様。」


「様なんてとんでもないです!私は一介の平民に過ぎませんので…。」


ものすごく恐縮されてしまった。それにしても、平民なのにこの美しさ。それに侯爵であるお父様の前でも物怖じしない精神力。経歴とかは本人から聞けと言われて教えて貰ってないけど、もしかしなくても結構すごい人?


「では、セレス先生と呼ばせて頂きますね。あと、私の事も様付けはやめて下さいな。先生に様付けされる生徒もなんですから。愛称でアレックスとでも呼んでくださいな。」


「そんな事…わ、分かりました、アレックス。」


ちょっと躊躇ったようだけど、じっと見つめたら根負けしてくれた。やったね!


「ありがとうございます、セレス先生!愛称で呼んでくれるような方が周りにいないので、嬉しいです!」


「ではアレックス、授業は明日からですが、一緒に頑張りましょうね。」


「はい!今日はマリーのいれてくれたお茶を飲みながらお話ししましょう!セレス先生の事もぜひ聞かせて下さい!セレス先生もマリーのお茶をきっと気に入りますよ。」


「お話しは良いですが、私の話は面白くありませんよ?特に子供には…。」


「いいじゃないですか、セレス先生。まずは私からですね。何か聞きたい事とかありますか?」


「そうですね…では、アレックスはなぜ平民の家庭教師でしかない私とそこまで仲良くしようとするのですか?」


「だってセレス先生にはこれから沢山の事を教わるでしょう?きっと長い時間一緒にいると思います。それなら、もう家族みたいなものじゃないですか。せっかくですからセレス先生と仲良くしたいと思いまして。」


「……ありがとうございます、アレックス。」


「セレス先生?」


「なんでもないですよ。では、もう1つだけ質問です。なぜアレックスは勉強したいと思ったのですか?こうして話しているととても4歳とは思えませんが、4歳から家庭教師をつけるのは例え貴族でも珍しい事ですから。」


「えっ…えーっと…。」


どうしよう。ここに来てまたあの言い訳する?いや、しない訳にはいかないよね。


「そ、それはですね…。私は4歳の誕生日の日に倒れてしまい、そのまま何日も目を覚まさなかったのです。その時、これは悪い子だった私への天罰なんだと思い、これからはいい子にしようって思いました。それで、お母様をお手本に話してみたり、勉強もしようと思いまして…。」


うわぁ…これやっぱり変だよね。自分で言ってても無理あるし。たった1週間程度でこの言葉遣いまでは不可能だよねー。でも、目覚めたばっかりの時、口調なんて気にしてる余裕無かったし…。まあ、1度言い訳として使ったからにはそれで通すしかないんだけどさ。


「そうだったのですか。とても良い心掛けだと思いますよ。でも、あまり早く大人になる事もありません。子供時代を過ごせる期間は短いのですから…。」


「大丈夫ですよ、セレス先生。私は今をもう楽しんでますから。」


ん?先生には何か重い過去でもあるのかな?これはきっと聞いちゃいけない感じだよね。だから子供には面白くないって事か。じゃあ違う話題にしようかな。


「ではセレス先生、私が質問してもいいですか?」


「……どうぞ、アレックス。」


「まず、セレス先生は幾つですか?それと、彼氏とかいらっしゃいますか?あと、何か研究とかしてますか?」


年齢とかは本当は女性には聞いちゃいけないことだけど、子供だし、許される…よね?ん?先生が戸惑ってる?やっぱり聞いちゃいけなかったかなぁ。


「聞かないんですか?私の出自とかを。」


「え?」


「ふふっ。なんでもないですよ。では、お答えしましょうか。まず、年は23歳です。彼氏はいませんね。」


「そうなんですか?セレス先生は美人なのに…。」


先生は私の言葉に目を丸くした後、吹き出した。何か変な事言っちゃったのかな?


「それと、学園を卒業後に、学術院で魔法の研究をしていました。」


魔法となっ!!これは詳しく聞いて、私の将来の為にも師匠になって頂かなくては…!


私が密かな決意を抱いている間に、先生はゆっくりと話を始めた。


「そうですね…それでは、ひとつ昔話をしましょうか――」

美人家庭教師って憧れますよね〜。教わってみたい(ボソッ)


それはともかく、今回ちょっと長くなりました。おかげで自分でも読みにくくてたまらない!すいません(>_<)もっと短くなる予定だったんですよ。


あと、魔法の研究については後日。


家庭教師との初対面、もう少し続きます。

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