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どうしてこんなことに!?

普段は書かないジャンルなのでグダグダしてます

僕は普通の高校1年生だった。そう、だった。昨日までは。

「えーっとここはどこ?」

まずは何があったか整理してみよう。

確か学校の帰り道、一人で歩いてた。そして、いきなり地面が消えて僕は落ちた。それで今に至る。

人はいないかな。

周りを見渡すが人がいる気配はない。仕方ないので少し歩いてみる。

何にもないなぁ。

そして人を見つけた。

「あ、すいません。ここはどこでしょうか」

できるだけ笑顔かつ穏便に聞いてみる。

その人は驚いた顔をして、黙ったままだ。

「あ、あの?」

言葉が通じないのかな。

「あ、あなたは、魔王」

言葉は通じるみたいだが聞き捨てならない言葉が混じっていた。

「魔王?僕が?」

冗談はよしてほしい。僕はただの高校生だ。魔王とかありえない。

僕が一歩近づくと人は一歩後ずさった。

「こ、こないで。滅ぼさないで」

僕は意味が分からず女性の腕を掴んでいた。

「僕が魔王とか有り得ませんから」

「キャー!」

そう叫んで女性は逃げてしまった。

たしかにレディの腕を簡単に掴むのは良くないと思うけど叫んで逃げるってのは酷くないか。

「何なんだ、ここは」

そう考えながら仕方なく近くの木に凭れて座る。

どうすればいいんだ、僕は。

そんなことを考えていると馬の音が聞こえた。しかも女性が逃げて行ったのとは逆側からだ。

「あれは、誰だ」

近ずいてくるのが分かる。そして僕の前で止まった。馬に乗っていたのは茶髪で優しそうなかなり美形の男性だった。

そして馬から降りて僕の前で跪く。

「遅くなり申し訳ありません、魔王陛下」

「僕に言ってる?」

「あなた以外にはおりません」

やっぱりか。しかし僕は認めない。

「僕は魔王陛下じゃない」

そもそも魔王って羽とか生えてたり、角とかあったりするものじゃないのか。

「いいえ、あなたは魔王陛下です」

「ありえない、僕は普通の高校生なんだ」

美形の男性は少し寂しそうな表情になった。何故か僕はそれを見ていられなかった。

「そんな顔しないでください、とりあえず隣に座って」

僕は一体何してるんだろうか。自分でも分からないよ。

「はい、陛下」

陛下って言葉に違和感を感じる。

「陛下ではないです、それと名前教えて下さい」

「俺はロレンスと申します、ユウト魔王陛下」

ロレンスか、いい名だな。何だか優しい感じがする。

「何で僕の名前」

「陛下のお名前ですので」

優しく微笑む。なんだろう、どこか、そうどこかで僕はこの人と出会っている。

「僕はあなたと出会っている」

そう口に出していた。

「気の所為でしょう、そろそろ行きましょう」

ロレンスは僕を軽々持ち上げて馬に乗せる。そして僕に気を付けながらロレンスも馬に乗る。そしてロレンスは馬を走らせた。

「ロレンス、どこ向かってるんですか」

「あなたの国ですよ」

僕の国。本当に僕が魔王なのか。角生えてないけど。

しばらくすると街が見えてきた。

門を潜り活気づいてきた。

「城下町です」

「あのデカいのが城ですか?」

ロレンスは頷く。僕は城を眺めていた。

立派だ。だからといって違和感はない。むしろ自然なくらいだ。

「気に入りましたか?」

「さあ、どうだろうね」

何故かロレンスとはもっと親しくなりたいと思った。

「陛下」

「ロレンス、悠翔って呼んで」

背中をギュッと握る。ロレンス、やっぱり僕はあなたとどこかで会ってる。記憶はないけど分かるんだ。

「もうすぐ城ですよ、ユート」

「うん、ロレンス」

そしてすぐに城についた。

ロレンスは僕をゆっくり馬から降ろしてくれた。

「なんだ、このひ弱そうなのは」

そこにはがたいのいい男性がいた。それでも美形だが。

「新しい魔王陛下だ」

ロレンスは僕と話す時よりも冷たい感じがした。

「ふん、無駄な仕事が増える」

そして城に入っていった。

「今のは?」

「ガブリアスです、優秀ですよ」

ガブリアスか、覚えておこう。

「中に入りましょうか」

「そうだねロレンス」

僕はロレンスと一緒に城に入る。城はやっぱりでかい。

デカすぎて現実とは思えないよ。

「ここがユートの部屋です」

「ありがと、ロレンス」

部屋に入ると大きかった。ベッドも三人くらい一気に寝れるんじゃないかって思うほどだ。

しかし物が少ないのでさみしい。

「大きすぎるよ、僕には」

普通の家庭に生まれ普通に育った僕に魔王なんて務まるはずがない。

「ユート、入りますよ」

「いいよロレンス」

そう言うとロレンスが入ってきた。

「どうしたの?」

「ユートには魔王としての仕事をしてもらいます」

やっぱり何で僕が魔王なんだろう。

「どうして僕なの?」

「魔王の資質があるからですよ」

魔王の資質、それが何か分からないから納得とまではやっぱりいかない。でも、僕はロレンスともっと一緒にいたい、仲良くなりたい。だから決めた。

「魔王になるよ」

ロレンスの表情はころころ変わる。それをもっと見たい。

「ユート、決めてくれたんですね」

「ただし、ロレンスともっと一緒にいたい」

僕がロレンスに向かって笑うとロレンスは驚いたような顔を少ししてから微笑んだ。そして僕に言った。

「ええ、俺もあなたの側にいたい」

それは本心のようだった。僕はその言葉を聞いて微笑んだ。

「ロレンス、一つ聞いていい?」

「はい、なんなりと」

「地球には帰れないの?」

僕が来た時から思っていたことを聞いた。

「帰れますよ」

帰れるんだ。

「どうやって?」

魔王になるとは決めたもののやっぱり生まれ故郷は地球だ。帰りたくないはずがない。

「陛下は魔力が安定してませんから今から地球に戻しますね」

「ありがとうロレンス」

そしてロレンスは僕の部屋を出ていった。

それからしばらく部屋で待っているとロレンスが戻ってきた。しかも綺麗な女性を連れてだ。

「陛下、彼女に力を借ります」

「う、うん」

とりあえず俺はベッドに横にと言われたので転がった。

「目を閉じてください」

俺は目を閉じる。そしたらいきなりベッドがなくなった。そして落ちてく。来た時と同じ感覚だ。

ロレンス、またね。

床があることを確認する。それから目を開けると見慣れた風景だった。

「戻ってきたんだ」

この風景に安堵する。

帰るかな。

僕は家に向かって歩き始めた。

家に着くと普通の生活に戻った。まるで夢みたいな出来事だった。

夜、僕はベッドの上で力を込めてみる。実際魔力の使い方など分からないのでこんな感じかなぁくらいだ。

1時間くらい頑張ってみたけどダメだった。仕方ないので寝た。

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