第一の訪問者
声が聞こえてくると、二里の食事が止まった
そして、すぐさま声の聞こえた窓口に行く
そこには、落ち込んでいる顔をしている、20歳前後の男の姿があった
「いらっしゃいませ」
エリスが元気な声でお出迎えをする
タナトスは立っている男をソファーに座らせて
エリスと一緒に、テーブルを挟んで置いてあるソファーに座った
「では、お名前とご用件を伺います」
なれた口調でエリスは男に聞いた
男は最初は黙り込んでいたが、やっと口を開いた
「私は日下 純平と言います
こんな話しなんて信じてくれないと思いますが……」
日下さんが話してる途中でエリスが口を挿む
「どんなことでも信じるのが私達の仕事です」
「ありがとうございます
実は話しと言うのは、私の通っている大学のことなんですが
私のクラスの様子が変なんです
クラスの様子と言うより、クラス自体がおかしいんです」
エリスは聞く
「どんな風におかしいんですか?」
日下はどういえばいいのか言葉を途切れさせながら
「なんというか、数週間前から、そのクラスに入ると性格が逆になる現象が起きてるんです
私だけがそれに気づいてるだけなんです
私は友達にも先生にも言っても信じてもらえず、学校が休みなのを利用して
学校の通学の時に見かけるここに相談しに来たんです」
長い話を聞き終えたエリスは
「なるほど、分かりました
早速その学校に行きましょう
行くよ、タナトス」
タナトスが日下の話しを聞いてたのか不明だが、タナトスは一言いう
「面倒」
その声を聞いたエリスは
「それじゃ、早速行きましょう」
日下は
「いま、面倒って言いませんでした?」
エリスは日下の質問に答えた
「タナトスは返事とかを逆に言うんです
だから、今の面倒は了解って意味なんですよ」
そして、相談所を出た
エリスとタナトスは日下さんに道案内をしてもらい
日下さんの通う大学に向かった
巻き込まれる者は、他の人間と同じように生活しています。(巻き込まれる者は、自分は人間としか思ってません)
しかし、巻き込まれるものは苗字が珍しいものになっています。