予感
久瀬さんのマンションから、迷いながらも
相談所に戻ってきたエリスとタナトス
扉を通った瞬間から、ソファーに飛び乗るエリス
タナトスは歩いてソファーに寄りかかった
エリスはソファーに顔を埋めて、しばらく動かなくなった
タナトスも、寄りかかっている状態から、
腕を下ろし、顔を下げた状態でしばらく動かなくなった
そうしていると、しばらくの休息の時間が訪れていたようだった
相談者が訪れることなく、静かな時間だった
「ねぇ、タナトス。起きてる」
エリスは最初からねていたのだろうか。うつ伏せたままの状態で話をしてきたのだ
タナトスは、人形のような状態から、頭を少し下げる返事をした
「最近の悪鬼、なんか出現頻度多くなってる気がしない」
タナトスが起きてるのか、それを確認せずに話を進めるエリス
「普通は一週間以上の間をおいての出現が普通だったのに、
最近は三日四日しか間が開いて無い。これは、大きなのが来って可能性が高い証拠」
うつ伏せの状態では喋りにくいのか、途中からエリスは顔の向きを変えていた
そして、タナトスの方を見る
タナトスは下を向いている状態で、何かを考えているようだった
「今までの悪鬼から導き出すと、上へ上へと進んでいる」
タナトスは考えを言った後、エリスの方を見る
「これは、ちょっと警戒していたほうがいいみたいね」
「そうだね」
そうして、エリスとタナトスは再びの眠りに入る