相談所の朝
エリスとタナトスはいつも同じ行動
朝起きる時間も、歩く早さも、身支度する時間も、
行動の全てに掛かる時間が二里は同じ
瓜二つの双子のようである
二里は、街角で相談所を開いている
なぜ、相談所を開いているかと言うと
二里は世界平和を守る者であり、
その世界平和が、自分達と同じである違う存在
二里が守るものなら、それらは巻き込まれるものと言うべきだろう
巻き込まれるものが、世界平和を崩す源「悪鬼」の存在を
守るものに伝え、守るものが悪鬼を消し去る
このように、世界平和が成り立っている
ある日の朝、二里は眠りから覚めた
「うーん、朝かー」
そう言うのは、二段ベット上段にいるポジティブのエリス
「また、朝がやってきたか〜」
暗く言うのは、二段ベット下段にいるネガティブのタナトスである
「タナトスー起きてるー?」
そう言ってエリスは下段を覗きこんだ
「見ての通り、寝てますよ〜」
それが冗談で言ってるのか本気で言ってるのか分からないタナトスの発言
「ちゃんと起きてるね。では、今日もがんばろー」
タナトスは「面倒〜」と言い返す
それを聞き流しながら、エリスはベットから飛び降りた
でも、足が痛くなったエリスがいた
「いつもいつも同じことの繰り返しで、エリスも馬鹿だな〜」
笑う気も起きずにタナトスはエリスに向かって言う
エリスは痛いのを我慢しつつ
「ほっといて。これだけは」
エリスの足の痛みが治まったところで、タナトスもベットから降りた
二里のベットがある部屋は、ベットと机、タンス程度しかない
その部屋を出た正面には、家事道具一式がそろって置いてある
二つの部屋をはさんだ廊下は、片方は壁があり、もう片方は、
カウンター、応接机、その他色々置いてる、いわゆる相談窓口がある
そんな間取りの、二階の無い小さな物件に二里は住んでいる
家事部屋に二里が朝食を取ってるときに、
いつでも開いてある相談窓口の部屋から声が聞こえてくる
「すみませーん」