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楽しい事解決

物を大事に扱えば扱うほど、物にも意思が宿る

それも、想いに取り付いた悪鬼あっき


悪鬼はいたずら好きな、目には見えない浮遊体という存在

感情、意思、想い、それらに反応して変化する

時には吉を。時には凶を。



「…これが、悪鬼にまつわる言い伝え」

エリスはゴミ箱にある木で作られた、壊れているものを見ながら言う

「これも、久瀬くぜさんの想いが、

 重力の重いとなって、気づいてほしかったんだろうね」

タナトスはうなずく

「でも、ほっとくわけにはいかないからね……

 気づいてもらえない想いを、消し去るのは……

 悲しい事だけど……」

続けてうなずくタナトス

「でも、やるしかない」

タナトスも一言言った


「さて、やるよ」

エリスは覚悟を決めた

「うん」

タナトスは答える

「一瞬で消し去るよ」


エリスとタナトスは、ゴミ箱に両手をかざした

しばらくすると、白く澄んだ球体がゴミ箱から出てきた

「ごめん」

エリスがそう言うと、白い球体は消え去った。

「痛」

それと同時に、ベランダから久瀬さんの声がした

「どうしました」

エリスがベランダを覗く

「いや、今さっき窓から落ちた」

久瀬さんはお尻と頭をさすりながら言う

タナトスはちょっと笑っている

エリスは久瀬さんを見ながらニコニコしている

久瀬さんは、何が起きたか分からないみたいだった


「これで、あんな楽しそうな現象は起きないでしょうね」

玄関で、久瀬さんに向かってエリスが言った

「ちょっと楽しかったんですけど、ありがとうございます」

「では」

そう言って、エリスとタナトスはマンションを出て

相談所へと帰っていく

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