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39 再会

「アラマンダ! ルートロック王太子殿下が妃選びの選考会を催すそうだぞ!!」


 現ヘルムント辺境伯当主のアラマンダの父親が慌ててアラマンダの私室に王家の紋章入りの手紙を手にして、やってくる。


「それは本当ですか? 是非、その選考会に行きたいですわ!」


 父親もアラマンダがずっと「ルートロック王太子殿下をお支えしたい」という言葉を、十歳の頃から聞いていたのでアラマンダの想いは知っていた。


「ただ日程なんだが……恐らく手紙が届くのが遅かったようで、選考会は十二日後なんだ。どうしたい?アラマンダ」


 いつでも娘の意見を出来るだけ尊重したい父親の気持ちが言葉の端々に出ている。

 馬車で三週間かかる道のりを単騎で駆けて行くのかと遠回しに確認しているのだ。


「もちろん、参りますわ! この機会を逃したくはございません。明朝、一人で馬で出立すれば間に合いますわ!」


「そう言うと思って、馬を乗り換えられるように十箇所の休憩場所で、乗り換える馬を用意しておくように指示はすでに出してある。よし、では選考会に必要な荷造りをするぞ!」


 息のあった親子は次々荷物をまとめて、明朝の出発に備えて準備を始めた。

 ドレスも手持ちの物で、自分で脱ぎ着ができ、髪型もまとめる時間はないだろうから軽くまとめられるだけにする。


 ■■■


 翌日。


 アラマンダは王太子のルートロックがいる王宮に向けて出立した。


 馬車を使わず、馬を乗り換えて睡眠時間を削って向かったのにも関わらず、到着したのは選考会が始まる直前だった。

 王太子妃選びに王国中の爵位を持つ令嬢が38名集まっている。

 なぜなら、ルートロックが男爵や子爵といった王家と爵位の家格が釣り合っていない令嬢を含めて妃選びをするから爵位を気にせず集まるようにと招待状を送ったからだ。


 広間に集められた令嬢たちに、ルートロック王太子殿下が妃の条件として提案したのは、

「服毒をして生き残った者が妃になる」という前代未聞の内容だった。


 その言葉を聞いた時、アラマンダは今までの努力の成果を試す場が与えられたのだと喜んだ。


(毒に慣らした身体で毒の知識を、ルートロック王太子殿下に見て判断してもらえるなんて最高だわ!)


 これまでの自分の調べたことが実践できると、ルートロックの提案に、アラマンダは心の中で狂喜乱舞した。

 だからこそ、ルートロック王太子からアラマンダを選び取ってもらえるように選考会で彼の心を試すことができたのだ。


 (私の知っている毒が用意されていて良かったわ。私の知らない毒の入った盃が五つ用意されていたら、残念ながらこの選考会を辞退しないといけないと思っていたけれど……杞憂だったようね)


 アラマンダは、ルートロックに通された部屋に置いてあったのが自分の知っている毒ばかりで安心して、服毒することができた。なおかつルートロックに解毒できる別の毒を持たせることで中和することができるのだと、この六年の成果を実践して見てもらうことができた。


(まさか、中和させるための毒を……キスしながら口移しでいただけるとは……思ってもいなかったけれど!!)


 アラマンダは「服毒して生き残ったら王太子妃になれる」という選考会で無事、ルートロック王太子の横に並びたつことを許された。


(私がこの世界にいるのはルートロック王太子殿下を幸せにするため。だから彼に私を選び取ってもらうのが一番近くで彼を支えて幸せにするために必要な手順なの)


 アラマンダは自分の言葉通り、有言実行してルートロック王太子の隣に並び立つ人生を歩み始めたばかり。

 アラマンダとルートロックが二人で織りなす活躍はまだ始まったばかりだ。

お読みいただきありがとうございます。

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