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第72話


 第72話「相談とお隣さん④千乃」


「あっ、あの〜文也くん」

「何ですか?」

「いや〜、その〜、大したことじゃないんですけど………」

「はい」


 いけ私。頑張れ


「文也くんってどんな女性がタイプ?」

「好きな女性のタイプですかぁ〜。考えたことないですね」

「そっか〜、変なこと聞いてごめんね」

「でも1つだけありました」

「なになに?」

「絶対に裏切らない人です」

「………」


 絶対に裏切らない人ってどんな人なんだろう?浮気とかしないってことなのかな?


「絶対に裏切らないってどういうこと?」

「突然僕の前から消えたりしない人です」

「それってお母さんのやつの影響?」

「そうですね。お母さんみたいな人だけは絶対に嫌だし僕もお母さんみたいにはなりたくないです」


 思っていた答えと違う。そりゃそうか。文也くん全然恋愛したことないんだもんね。しつこいかもしれないけどもう一回聞いてみようかな。


「それもあると思うんだけどそうじゃなくて髪は長い人がいいとかそういうの」

「そうですね、髪は短い人より長い人のほうがいいかもしれません」


 そうだ!こうやって私が文也くんにどっちが好き?って聞いていけばいいんだ。


「じゃあ、長い髪でおろしてるのかポニーテールならどっちがいい?」

「う〜ん、う〜ん、そこは正直どっちでもいいですけど強いて言うならポニーテールですかね」


 やっぱりこれならいける。聞き出せる。


「明るい人と静かな人ならどっちがいい?」

「明るい人ですかね。一緒にいて楽しそうですし」

「女性の服どんなのが好き?」

「服ですかぁ〜。服は正直何でもいいですね」


 ここに来て一番聞きたかった質問だったのに………まずいぞ、これで明後日来ていく服を考えようと思ってたのに


「強いて言うならみたいなのもないの」

「まぁ、無いですね」


 はやいな〜、服にはあんまりこだわりみたいなのはないのか。でも髪はポニーテールで行く事が決まっただけでも進歩といえば進歩か。


「ごめんね。急に色々聞いちゃって」

「いえ、全然大丈夫ですけど急に好きなタイプとか聞いてきてどうしたんですか?」


 文也くん本気で言ってる!?まぁ、そうか文也くん私が文也くんのこと好きって気づいてなさそうだもんね。


「ううん、なんとなく気になったから聞いてみただけ。気にしないで」

「あ、1つ好きなタイプ思いつきました」

「え?何?」

「笑顔が素敵で料理が上手な人です」

 

今回も読んでいただきありがとうございます。

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