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第16話


第16話「帰り道とお隣さん」


 今日は千乃さんが遅くなるらしいので僕の出番だ。駅に到着して待っていると千乃さんが来た。


「お待たせ、待った?」

「今来たところなんで大丈夫すよ」

「そっかじゃあ帰ろうか」

「はい」


 なんか少しデートに行く彼氏彼女はこんな感じなのだろうか?そんな事を考えてしまった。


「なんか本物のカップルみたいだね」

「え?」


 僕は思考が停止してしまった。


「おお〜、顔赤いぞ少年」

「そんなんじゃねぇし」

「照れなくて良いぞ少年、こんな綺麗なお姉さんと一緒に歩けるんだから仕方ないな」

「どこに綺麗なお姉さんがいるって?」

「お主言うようになったな」


 そんな会話をしながら周りを見渡しているが今日は元彼さんとやらはいない。まぁ、流石にこの前に彼氏だと言ったからなその効果なのだろうか?


「ちょっとコンビニ寄って良い?」

「いいですよ」

「やっぱここに来たらこれよハミチキ、ハミリーマートと言えばみたいな所あるからね」

「分かります。ハミチキうまいですよね」

「ハミチキはやっぱ最高よ」

「1個いるかい?少年よ」

「欲しいです」

「よろしい」

「まじで感謝っす」

「はいあーん」

「いや自分で食べれますよ」

「アイツ見てるよ」

「あーん」

「おいしい?」

「当たり前のようにおいしいですよ」


 でもどこにいるんだ?見渡す限りそんな人はいない


「どこにいるんですか?」

「あー、いないよ」

「は?」

「アイツがいるって言えば君はあーんすると思ったからね」


 こいつ俺の事をからかいやがった。


「もう二度と送りませんよ」

「あははは、ごめんごめんって」

「ほんとに謝ってます?」

「君はかわいいね」

「はいはいそうですか」


 やっぱりこの人は僕をおもちゃか何かだと思っているのだろうか?ほんとにそういう事はやめてほしいものだ。


「でも、君のそういう素直でかわいいところ私は好きだよ」

「へ?」


 すっ好き?え?ん?


「よし帰ろう」


 なんか自分で言っておいて恥ずかしくなってきた。


 なんか今日の千乃さんは何かが違う気がしてきた。いや、確実に違う。


 これは千乃が文也をからかっていただけなのか?今の文也には知るよしもない。


今回も読んでいただきありがとうございます。

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