表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
12/81

第15話


 第15話「過去とお隣さん③」


 千乃さんが自分の過去や彼氏を作らない理由を話してくれたのに僕だけ話さないのはよくないと思った。


「僕の話も聞いてくれます?」

「いいよ、私ばっか話してたから」

「僕の家は少し変わっているんです」

「うん、知ってる」

「え?なんで知ってるすか?」

「文也くんが風邪で寝込んでいるときに青星ちゃんから聞いたの」

「姉さん勝手にそんな事話してたのかよ、まったく」

「だから頼れる人がいないって聞いた」

「そうか、じゃあ僕たちの母さんの事も知ってるんだよね?」

「知ってるね」

「僕たちの母さんは突然姿を消したんだ。僕はその時小学校低学年だったからよく分からなかった。でもその少し後に分かったよ。下校中に母さんを見つけた、僕が母さんのとこに駆け寄ろうとしたら姉さんが僕を止めた。その時母さんは僕たちの知らない男と話していた。その瞬間僕はすべて理解した。母さんが浮気をしているという事、僕たちは捨てられたという事それから僕は女性が苦手になった。そんなこんなで今があるんですよ」

「そんな事があったんだ。なんか私たち似てるね」

「確かにそうですね」


 私たち、僕たちはお互いのことを少しずつ知り始めていった。


「私そろそろ帰るわ、今日はありがとね」

「いえいえ、こちらこそ」

「じゃあこれからよろしくね、私の彼氏君」

「偽ですけどね、分かりました」


 それから千乃さんが帰った後に今日のことを色々と思い返してみた。考えても仕方ないな風呂でも入るかと思ったが風呂の中でもずっとボーっとしてしまった。その日は布団に入っても根付きが悪かった。


 私は文也くんの事を少しずつ知っていける気がした。そんな事を考えたりしたらなんだか楽しくなってきた。今夜はいい夢が見れそうだ。


 


今回も読んでいただきありがとうございます。

いいねや評価等もよろしくお願いします。

不定期投稿ですのでブックマークもぜひよろしくお願いします。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ