お兄様との出会い
最後に紹介するのがお兄様である。
お兄様と呼んではいるが、彼はそれなりの高齢で掲示板最年長。雄太朗との歳もなかなか離れている。
彼はこの掲示板が長く続いていることに、最も貢献している人物だ。
常日頃からネタを考え、クイズ形式のスレやウミガメのスープなど。遊びに来た我々を楽しませる、様々な仕組みを延々と作ってくれていた。
ここまで紹介した人には、このエッセイを書いて公開する許可をとっている。
しかし、唯一お兄様には許可をとれていない。
だからここに書くことは、雄太朗の独断で呟く独り言だ。
毎日必ず掲示板に現れるお兄様。
彼は、ここしばらく掲示板に現れていない。
そんなある時、お兄様を代弁する者から書き込みがあった。
「しばらく手術が続く。体力不安。夏までに帰ってこなかったら察してほしい」
彼は高齢で持病もあると語っていた。
そんな彼は普段、「病院行ってきまーす」「検査結果ボロボロでしたー」っと深刻な話を笑いながらしていた。
たぶん、掲示板の皆に聞いてほしい反面、心配をかけたくなかったのだろう。
不器用な男である。
そんな彼が代弁者を通して残した言葉。
「こんな年寄りと仲良くしてくれたことに感謝。伝えることが出来ないかも知れないから。代弁者を通し、ありがとう」
まったく、ふざけた話だ。
伝えることが出来ないかも知れない?
雄太朗はそんなこと許さない。
掲示板の皆もそんなことは許さない。
あなたがとても苦しい状態であること。
それを雄太朗や掲示板の皆が変わることはできない。
それは、あなた自身が全力で立ち向かう必要があるのだ。
だが、もしも雄太朗や掲示板の皆が頑張るための理由となるなら、それには全力で答えたい。
これはお兄様に限ったことではない。
ここの皆は、雄太朗のネットに対する偏見を大きく変えてくれた。雄太朗に新しい世界観を与えてくれた。
ここの誰が苦しくなっても、雄太朗や他の皆が全力でサポートする。
それはただ掲示板に文字を打つこと。それだけかもしれない。
だが、ここの皆はそれだけでわかり合えるはずだ。
だから、俺達は待っているよ。
あなたからの「ただいま」の言葉を。




