『鬼滅の刃』は小学生にウケたから爆発?
『鬼滅の刃』は小学生にウケたから爆発したんだ。
なるほど。それは大きい気もする。
が、それはそれとして追跡調査はしておこう。
……あれ?
意外な結論?
まず、ざっくりと各世代が自由に使える金額を調査。
小学生 1,662円(全て小遣い)
中学生 2,449円(同上)
高校生 11,573円(うち小遣い4,675円)
大学生 35,879円(うち小遣い7,628円)
20代社会人 18,157円(昼食&飲み会を除く)
30代社会人 14,859円(同上)
40代社会人 13,132円(同上)
50代社会人 16,383円(同上)
※ 月あたり
※
適当なのがサルベージできなかったので、色々な統計を合体させたキメラです。あくまでも参考程度にお願いします。
まず大学生が突出してますが、ここから昼食&飲み代を差っ引くべきかもしれません。その場合、ざっくり-2万円で。
また、大学生以上の場合、携帯代や嗜むのならタバコ代を含みます。
女性の場合は基礎的な化粧品もです。
そして男性社会人の場合は書籍代に9.4%。女性社会人は6.9%です。
男女平均では8.15%となります。
ズバリな数値をサルベージできなかったので適当ですが、実は学生の書籍代比率はかなり高いです。
複数回答可で使い道の50%以上が漫画。さらに20%以上が漫画以外の書籍となっています。
とりあえず、ここでは50%が学生の書籍代と考えましょう。
また、大学生も昼食&飲み代を差っ引いて50%とします。
小学生 831円
中学生 1224円
高校生 5786円
大学生 7939円
20代社会人 1479円
30代社会人 1211円
40代社会人 1070円
50代社会人 1335円
意外と全世代で本が買われていると考えてしまいそうですが……そんなことありません!
ある意味で商売敵な『ビジネス書』や『自己啓発』、『趣味』の書籍が高齢者は大好き!
おっさんとか漫画より『ビジネス書』を読んでたりも!?
読書傾向を予算にかけてみる
・漫画編
小学生 247円
中学生 403円
高校生 1909円
大学生 2064円
20代社会人 281円
30代社会人 242円
40代社会人 160円
50代社会人 120円
・小説編
小学生 149円
中学生 223円
高校生 1041円
大学生 1508円
20代社会人 295円
30代社会人 157円
40代社会人 214円
50代社会人 226円
意外なことに小説は10代でやや弱いものの、全世代で20%近くの読書傾向です。
……高齢化社会をにらむのなら、漫画よりも小説? ジュニアならぬシニア小説とでもいうべきジャンルが?
ビジネス書っぽいエッセイや読み物を多数掲載し、50代以上の読者にカリスマな小説家へ連載を依頼。
いわゆる熟女枠のグラビアとかも載せて?
ああ、それってビジネス系週刊誌か!
でも鬼平犯科帳みたいな高齢者向け漫画より、高齢向け小説誌が正解だった模様。
あとは令和の司馬遼太郎の発掘だね!
また、一般的ではなくハブられてますが、フリーターや若いこどおじなんかは大学生と同等でしょう。
一昔前、すべてのオタクアニメが購買力ある男オタクに買い支えられていたというのも肯けたり。
……そして『その手の層』が吸い上げきられたか、色々な教訓を学んでしまい、いわゆる円盤ビジネスも終焉を迎えたんだろうなぁ。
ようするに業界が客を舐めてかかかったのが原因? 誰だろうと侮辱されれば付き合いを切るって話です。
そして意外にも書籍投資の低い女性ですが……これが腐女子ともなれば投資割合が一桁変わります。
もう熱意が違います。
男オタクを拗らせて、各種グッズ欲しさに三丁目で売り専したとか聞いたことないもん!
なのに女性だと、けっこういるからね!?
炎上させちゃう腐女子さんだって、ようするに拗らせたヤンデレ!
ヤンデレに愛されて人生破滅したい願望無きにしも非ずな作者の場合、そこそこ許せたりも!?
作品ごと殺されるほど愛されたいなぁ!
(「なら、なぜ読者様が嫌いなんだ」というツッコミはスルー!)
〇さらに世代別購買力を計算
同い年を計算しやすく100万人とします。
つまり――
小学生 300万人(高学年だけ)
中学生 300万人
高校生 300万人
大学生 400万人
二十台社会人 800万人
以後 1000万人
ということです。
・漫画編
小学生 7.41億円
中学生 12.09億円
高校生 57.27億円
大学生 82.56億円
20代社会人 22.48億円
30代社会人 24.20億円
40代社会人 16.00億円
50代社会人 12.00億円
『鬼滅の刃』で小学生にもウケたのが勝因とかいってますが、違うんじゃない?
小学生とか購買力がなさ過ぎて、社会現象を起こせるのかすら危ういような?
ビジネス的には中学生すら微妙?
昭和の頃は子供の数が3倍だったので通じそうですが、今日では古い学説でしょう。
と考えちゃうから、いままで敗因となったのであろうなぁ。
小学生にも判って、大人でも楽しめるジャンルは、すべての世代が市場であり、ようするに月あたり約230億円以上な市場へアクセス可能となります。
しかし、30代以上の大人しか共感しえない作品だと約50億円、全年齢対象の1/4でしかありません。
(累計1000万部クラスのレジェンド作品が描けても、市場規模から250万部が限界となる)
メインの高校生と大学生だけに絞ったら約140億円。やはり全年齢対象の半分ぐらいです。
(が、絞れば絞るだけ作品は作りやすくなるので、いわゆる『工二』狙い作戦は合理的。いつだか米津玄師で考えた理屈に近い)
しかし、小中への配慮は前提程度として、絶対条件でもないように思えます。
高校生以上が理解できればOKでも、210億円以上の市場ですし。
ようするに小中と50代以上を天秤にかけると、50代以上の方が重い!
ただ、40代以上に絞るなんて自殺行為!
「キンタマシマシ」とかなんとか下ネタで小中の子供相手してた方が、まだ賢明でしょう。
……あれ?
子供の為に漫画を描くのは、けっして最優先されるべき要素でなくなった?
それはディズニーに任せとけばよい?
・小説編
小学生 4.47億円
中学生 6.69億円
高校生 31.23億円
大学生 60.32億円
20代社会人 23.60億円
30代社会人 15.70億円
40代社会人 21.40億円
50代社会人 22.60億円
明確に小中の子供向けが苦しい?
小説の場合は大人の鑑賞に堪えられないと絶望的かもしれません。
……逆説的にプリキュアや仮面ライダーなどが大人向け要素を消さない理由だったりも?
アンパンマンも子供世代の王者でありつつ、大人にほとんど語られないのは……大人の鑑賞に堪えられないから?
ラノベや小説は基本ターゲットを高校生。
それでいながら、どこまでも高年齢の鑑賞に耐えうるように作るのが吉?
どころか対象年齢大学生以上でも通用するかもしれません。
ただ、逆に大人であれば作品的な御都合を容認してくれる気も。
大人向けで配慮するべきは何なんでしょう?
そして壊れやすい若者をあやすような展開というのも、実は必須ではない気がします。
だいたいの大人って、すでに現実で辛い目に合ってるからね(苦笑)
ちょっとやそっとの苦境程度じゃへこたれない……と思うのだけどなぁ。
声の大きい子供に影響され過ぎと考えるのは、間違いなんでしょうか?
〇結論
子供ウケと大ヒットに因果関係は認められなかった。
むしろ客層としては支持力がないという調査結果に。
〇推論として
おそらく大事なのは『子供でも理解できるシンプルさor判り易さ』と思われる。
なぜなら、こちらの方が市場を広く構える――潜在的な客数に反映が見込めるから。
そしてそれは『子供が理解できる』と同意義な必要はないと思われる。年齢的な問題で子供の切り捨ても、実は容認できる?
やや言及しにくいが、各世代に小学生並みの理解力な客が存在する以上、この縛りは看過できない。
ようするに世代ではなく「あらゆる理解力の層へ訴えかけれる」ではないだろうか?
別の言い方をすると客に知識や教養を要求するジャンルのほとんどがマイナー化したように、非シンプルさこそが敵なのかもしれない。