表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
私のペットな吸血鬼  作者: 埜吹陸斗
2/81

聖夜前日の贈り物

四年前、高校一年生の十二月二十三日。時刻は夜の七時五十分。


 私――宝条ほうじょう 真由まゆは一人、粉雪舞い散る夜の銀座の街を歩いていた。


 理由は簡単。いよいよ明日に迫った、友達とのクリスマスパーティー用のプレゼントと紙バッグを買う為だ。


 え? 近所で買えばいいじゃないかって?


 そんなのは絶対に駄目だ。


 何故なら、こんな日に店頭にあるのは、ほぼ売れ残りに決まっている。


 売れ残った物には、売れ残るだけの理由があるのだ。


 そんな物、絶対に沢山の友達が招待されているクリスマスパーティーに持っていく訳にはいかない。


 酷ければ卒業までの一年間、ずっと『宝条真由はセンスが悪い』という素敵過ぎるレッテルが付きまとうのである。


(絶対に嫌……!!)


 思春期の高校生の人間関係というのは、非常にデリケートで難しいのだ。


 もっと早く買っておけばいいのに、という尤も過ぎるご意見もあるだろう。だが、高校生というものは、毎日、友達付き合いや部活で忙しい。


 三日前は友達とカラオケ、二日前は池袋でショッピング、昨日は部活の先輩とのクリスマス会……今週は予定が盛りだくさんだったのである。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ