青春とは時間をかけたツッコミだと思うんです。
今思い返せば
「あれって何が面白かったんだろ?」
って思う行動が青春時代って多くないですか?
この話は俺、雨谷(通称あまちゃん)と金子(通称キンコ)の思い出話です。
聞いてやってください。
俺はサッカーがそこそこ上手で、中学時代は俺の右に出るものはいませんでした。
強豪高校でも十分やっていけると勘違いした俺は県でそこそこ強豪と知られる高校に進学。
部員数は100名近く所属しており、俺より上手い奴がゴロゴロ存在し、実力を思い知ったのを覚えています。
強豪高校の練習はハードで休みなんてのは監督が交通事故でも起こさない限り存在しないんじゃないかってくらい少なく、そんな部活が休みになると決まって家が少し近かった金子と遊ぶ約束をしていました。
キンコとは俺が一番仲良くつるんでいた友人で、本当の読み方は「カネコ」でした。
他の人にも理解してもらえると思いますが、ガキだった俺らは誰にでも「あだ名」という社会にでた時になんの役にも立たないものを決めたがる癖がありました。
最初は「キンタマ」というしょーもないあだ名でしたが、高校生だった俺らなりに下品すぎるということになりまして、「カネコ」という読み方を変えた「キンコ」にしました。
「キンコ~。休みどうする?」
俺は部活が休みだとわかる途端にキンコに遊びの誘いをしていました。
キンコと俺の遊びというものは、どちらかの家でゲームをしたり、無言で漫画を読むといったことが基本で、
今思い返せば、とにもかくにも一緒にいれればよかったのかもしれません。
その日も俺とキンコはキンコの家で過ごすことで合意。
しかし、俺とキンコの休日は特別な休日に変わりました。
俺とキンコはその時期はまっていた「ピクミン2」というゲームをして楽しんでいました。
普段外でボールを追っかけ回している青年にはゲームをするのにも休憩が必要でいったんピクミンをやめてテレビにチャンネルを変えたんです。
そこで二人には刺激が強すぎるもの目撃。
「つちのこ」です。
我々と同世代の人なら理解してくれると思いますが、その時代は「つちのこ」と呼ばれる未確認生物が世間を騒がして時。
「つちのこ」は蛇に似た生き物で、蛇よりも胴体が太く、頭が蛇よりも平な生き物です。
他の未確認生物と違いどこか見たことがありそうで、見たことがなくてもどこかにこれくらいの生き物ならいるんじゃないかと思える容姿。
しかも、もしその「つちのこ」を捕獲できたら賞金一億円がもらえるというもの。
ガキだった俺とキンコはそのテレビを見た途端に声を合わせて言いました。
「1億あったら何する?」
二人とも一億円はもうゲットしたもので話を進め、
「高校をやめてハワイに移住」
「セブンイレブンのから揚げ棒を買い占める」
いろんな案がでます。
俺とキンコはとりあえずは家の裏にある森林にキンコの家の冷蔵庫にあったスルメイカと鶏肉、もちろん虫網も持っていきました。
ツチノコが何を食べるのかなんて今みたいにスマートフォンがないため調べておりません。
それでも、あの容姿からして肉を食べると予想し、スルメイカはザリガニ釣りに必須だったため何かの餌としてイメージが強かっただけ。
鶏肉とスルメイカをツチノコがいそうな太い木の下や枯れ葉の下に設置し、二人は様々な場所を木の枝を持って探しました。
後日二人で見に行きましたが、結局ツチノコはいません。
俺とキンコはこれでも一応高校生。
当たり前ですが、「ツチノコ」という未確認生物が本当にいるなんて思っていません。
じゃーなんで探しに行ったんだよってツッコミをいれてくれていいんですよ?
今思い返してもなんで探しに行ったのかよくわかりません。
でも本当に楽しくて仕方なかったんです。
しかも、いいんです。
このツチノコ探しは思いもよらない収穫がありました。
「エロ本」
スマホなんてない時代のエロ本は我々からしたら、聖書みたいなもの。
そのエロ本が捨てられているスポットがその森林にはありました。
さて、このエロ本の話は一つのタイトルにできるくらい語れます。
そのため、エロ本は置いておいて、話をもどします。
「ツチノコ」探し。
本当に何が楽しかったのかわかりません。
本人達の何がそんな行動を起こしたの不思議ですね。
社会人になった今、あの時の俺らにこう言ってやりたいです。
「それなにがおもろいねん!!!!!」
もしかしたら、この時間をかけたツッコミのためのボケなのかもしれませんね。
みなさんにもそういった記憶はありますか?
今からでも遅くありません言ってあげてください。
「それなにがおもろいねん!!!!!!!!!」