愛の天使
友梨絵は「いこーよ。あたしたちも!」
由香は「どうせガイドも暇だしね」
愛紗は「え?何?」
友梨絵は「旅行しよっか。気分転換に」
愛紗は「そっちの話ね」
友梨絵は「何の?ああ、愛の話ね」
由香は、噴き出しそうに「真面目に言うなって」
友梨絵は「ゴメン、でもさーぁ。たまちゃんが
もしさ、赤木みたいにしたいって思うの
我慢してたら可哀相って思うでしょ、由香」
由香「そりゃね。だからあの時も遊んでくださいよーって。まあ、自分が遊びたかったし。
友梨絵と遊んでると思ってた」
愛紗は「ああ、遊びってそういう...」
由香は「まあ、そういういやらしい目で
見てたあたしが間違ってたんだけど」
友梨絵「そーだよ、H!」
由香「フツーそー思うよ、あんなに
くっついてたら」
友梨絵「くっついてなかったよー」
由香「くっついてたよ。見てらんなかったもん。。それで邪魔したんだし(笑)。
みんなは遠くから見てたけど、邪魔しないようにって」
愛紗「そんなだったの?高校生の時」
友梨絵「まーあたしはグレてたけど。でも、
たまちゃんに会って更正」
由香「更正って、不良みたい」
友梨絵は「そのまんま言われてたけど。でも
たまちゃんは変な目でみなくて。可愛い、可愛いって。」
由香「そーだよね。おじいちゃんみたい」
友梨絵は「だから、H我慢するんなら
あたしならさせてあげても、って思うよね」
由香は「そう。だから、日本の家族って
変なんだってお父さん」
友梨絵は「浮気の言い訳じゃないの」
由香「そうかも」
みんなでぎゃはは、と、笑う。
幸い、他に客はいない。
愛紗は、田舎の子なのか
大人じゃないのか
友梨絵の気持ちは、ちょっと解らない。
由香は「でも、たまちゃんってなんか、そういう感じじゃなさそう。欲望なんかないみたい」
友梨絵「そーだね。あのくらいでないと大学教授なんて出来ないね」
愛紗「教授なの?」
友梨絵「知らないけど、なんか灯台だとか」
由香「それは釣りするとこだろ」
友梨絵「東大もと暗し」
由香「そうそう。ってそれも違う。ほんと、もーおバカ、中卒女」
友梨絵「一応大検通ったよ、だから高卒」
由香「おーすげー。地図読めなくても」
友梨絵「地図の試験なかった」
由香「それは幸運だったね。」
友梨絵「解ったか、」